話しかけられやすいですか?
「すばらし過ぎて、普段着じゃ行きづらい。もっと気軽に訪れたい」
残念ながら、我が家のことではありません。
ほぼ日刊イトイ新聞で、「おいしい店とのつきあい方」
http://www.1101.com/restaurant/というコーナーを持っている
サカキシンイチロウさんという外食産業コンサルタントが、
レストラン経営時代にお客様から言われたひと言です。
サカキさんは以前、パートナーの友人と、
自分たちの理想を完璧に表現したレストランを作りました。
味はもちろん、店の規模も、内装も、食器も、テーブルの配置も、
椅子の座り心地も、接客も申し分ない。
自分たちが惚れ込んでしまうような出来のお店で、
テーブルはいつも埋まっていました。
ところが、3ヵ月ほどたった頃から徐々にお客様が減り始め、
それまで毎日通っていた常連さんも姿を見せなくなってしまいました。
ある時、常連さんの一人と道で顔を合わせたサカキさんが、
その方から言われたひと言がこれ。
「すばらし過ぎて、普段着じゃ行きづらい。もっと気軽に訪れたい」。
それを聞いたサカキさんは、ハッとなったそうです。
自分たちの理想を追求することばかり考えていた。
接客も完璧だと思っていたが、自分たちの考えを伝えるばかりで、
お客様がどう楽しみたいのか、謙虚に聞いたことがなかった、
思えばお客様から話しかけられることはほとんどなかった、
ということに気づいたのだそうです。
以来、話しかけられやすい雰囲気作りに力を入れたそうです
コミュニケーション上、起きがちなことですよね。
ビジネス現場では、とくに営業の現場で、起こりそうなことかもしれません。
そしてこれ、文字上のコミュニケーションでも、結構やってしまっているかも。
書き手が「こんなことをしています。高い評価を得ています」と言うばかりで、
相手に「すばらしさ」が伝わったと思い込んでいること、
あるのではないでしょうか。
そうならないためには、やはり、フィードバックが大事ですよね。
そして、気軽にフィードバックできる、意見しやすい仕掛けが必要です。
以前、幼稚園のお手伝いの約束を思い切り忘れて、
一時間後に堂々と登場した私に話しかけることができなかった、
とママ友が言っていましたが、そういうことではいけないですね。
私にもフィードバックしやすい仕掛けが必要です。