穴はあいていない
東北楽天ゴールデンイーグルスがオープン戦で2位につけています。
つまり好調なのです。
絶対的エースの田中将大選手が抜けたのに、です。
好調の背景には、ゴールデンルーキーの松井選手の存在があるのですが、
それだけではありません。チーム全体が活性化しているようなのです。
一般的に、チームから絶対的エースが抜けた場合、
チームの調子がダウンしてしまうだろうと考えられます。
エースが抜けたためにできた穴が大きすぎて、
「こんなに大きな穴があいた状態で勝てるわけがない」
と、チームのメンバーが感じてしまうからかもしれません。
では、楽天はなぜ調子がいいのか?
それは、楽天は「穴があいた」とだれも感じていないからなのでは?
と、私は勝手に想像しました。
確かに、ヤンキースに移籍した田中将大選手の存在はとてつもなく大きかった。
チームのメンバーもファンも、田中選手はスペシャルだと感じていたと思います。
スペシャル感が高かったからこそ、田中選手が抜けたチームは、
「穴があいた」状態ではなく、
「単にスペシャルな部分が取れた」状態なのではないかと思ったのです。
ケーキで例えるなら、「ショートケーキの苺」。
苺がのっているのはとっても魅力的だし、
苺があるからおいしさもかなりアップします。
でも、もし苺がのっていなくても、ケーキは十分おいしい。
それに、プレーンな状態に戻ったことで、これからどんな施しがされるのか、
ワクワク感さえ生まれます。
田中選手がいなくても調子がよく、チームが活性化しているという楽天は、
まさに、このプレーンなケーキ状態のように思えるのです(例えが長い。すみません)。
「穴があいた」=マイナス部分を埋めなければ、という心理状態と、
「スペシャルが部分が取れた」=プレーンな状態に戻った、という心理状態では、
後に続く結果が違ってくるだろうと予想します。
「プレーンな状態に戻ったんだから、メンバー全員にチャンスがやってきた。
競争し、個々人の能力を上げて、チーム全体を強くしよう!」
これが今の楽天の強さなのではないかと思います。
そうえいば、以前の職場で、
影響力の強いリーダーが突然プロジェクトから
抜けてしまったことがありました。
もちろん新リーダーは来ましたが、
あの時は、メンバーが「穴があいた」感を強く持ってしまい、
チームが一時諦めモードに陥りました。
「ショートケーキの苺」説、
あの時思いついていればよかった...(でも、思いついても、そんなこと口に出せなかったかもなあ)。