ビシッと短く
先日、何気なくテレビを見ていたら、
女子柔道の試合が放送されていました。
皇后盃全日本女子柔道選手権大会という大会でした。
よく見てみると、審判は全員女性。
全員が女性審判である大会は、今回が初めてだと解説されていました。
「へえー」と思い、興味を持って試合を見ていると、
あることがとても気になってきました。
審判の声です。
女性でも、太く、低く、大きな声でビシッと判定を言う審判もいれば、
大きいとは言えない声で、しかも少し聞き取りにくいトーンで、
語尾も長めな判定をしている人もいるのです。
そんな感じで判定が言い渡されると、
心なしか、選手の表情にも不安が浮かんでいるようにも見えてきます。
女性審判が増えていくのはすばらしいことだと思いますし、
女性の声が男性の声に比べて、弱く、高いのはしょうがないのですが、
判定はやはりビシッ、ズバッと言ってくれないと、
場が締まらないなあ、と思いました。
これに似たことを思い出しました。
サッカーの試合での審判の態度です。
ファールの笛の吹き方、イエローカードの出し方などがビシッとしていると、
選手は「しょうがないな」と諦めがついて、
そのまま試合は続きます。
でも、笛の吹き方、カードの出し方が遠慮がちだと、
審判はとたんに選手に囲まれて、あーでもないこーでもないと言われてしまう。
やはり、強く、短く、笛を吹き、ビシッとカードを上げる。
これが必要なんですね。
考えてみると、これ、人に何か注意する時にも言えます。
「~に注意して、~してください。以上!」と言えば、
言った方も、言われた方も、切り替えることができて、
「さあ、前に進もう!」という気持ちになりますが、
「~のさ、~なんだけどさ、~だと思うんだよね...」
なんていう注意の仕方だと、
言った方は歯切れが悪く、だんだんいろいろ言いたくなってきます。
そして、「...で、そもそもさ、このあいだの件も...」と
過去のことをどんどん掘り返してしまう。
こうなると、言われた方もどんどん不満が募っていき、
お互い全然すっきり終われなくなります。
昔、次男の幼稚園の先生が、
「子どもを叱るときは、低い声で、短く簡潔に言ってください。
そうすると、子どもは、普段と様子が違うことを察知して、
注意して聞きます」
と言っていました。
実を言うと私、子どもが相手だと、結構過去のことを掘り返しがちです。
注意する時は、ビシッと短く。気を付けないと。