片付けも「思いやり」で
「実家を片付けるのに1週間かかった」
なんて話を耳にすることが多くなりました。
実家が遠くて何度も通わなくてはならず、
数ヶ月かかったと言っていた知人もいました。
母親が元気なうちに、
私も実家の片付けしようかなあ。。。
このところ何となくそんな気持ちでいたので、
書店で「実家の片付け」について書かれた本を手に取ってしまいました。
(実家の片付けに関する本、かなりありました。ビッグイシューなんだなあと実感)
さて、数冊立ち読みして、
さらに家に帰ってから断舎離特集の雑誌を電子版で購入。
読んでいて感じたのは、
実家や家族の物の片付けで一番大切なことは、
「思いやり」を持つことだ、ということでした。
というのも、片付けに失敗した、
と言っている人の多くが口にしているのは、
「相手のことを考えていなかった」。
雑誌に掲載されていた、
親を意固地にさせた失敗ワード調査でも、
1位が「捨てる」という言葉全般
2位が「もういらないでしょう?」
3位が「何のためにとっておくの?」
といった、相手の気持ちを考えない言葉が並んでいました。
考えてみれば、そうですね。
実家というところは、
親が住んでいる家であって、
自分の家ではない。
そこを突然「片付けてあげる」といって、
自分のペースで片付けようというのですから、
相手はいい気分ではありません。
片付けたらきれいになるんだから嬉しいでしょう?
となるとは限らないのです。
しかも、そもそも価値観が違う。
同じ物を見て、
自分は「使わないからいらないだろう。捨てよう!」と思っても、
相手は「使わないけど、大切なものだから捨てない」と思っている場合もあるし、
「物を粗末にしたくない」と思っている場合だってあります。
「いずれは捨てたいけど、自分のタイミングで捨てたい」というケースもありますよね。
相手の立場に立つと、
勝手に片付けられると、否定されていると感じてしまうかもしれません。
そういえば、以前実家に帰ったときに、
冷蔵庫の中がカオス状態だったので、
100円ショップで収納ボックスをいくつか買ってきて、
勝手に整理し、
「ほら、こんなにきれいになったよ」
「しかも、こんなに賞味期限が切れたものがあったよ」
と、古い食材の山を見せたら、
母は微妙な顔をしていました。
今思うと、母だって片付けたいと思っていたと思うのです。
ですが、当時は父の看病で忙しく、
できなかったのだと思います。
「こんな状態にしちゃって、だめだよね」
といきなり娘に言われて叱られたような気分だったのではないでしょうか。
ああ、反省です。
そう思って考えると、
「相手のためを思ってやってあげているつもりなのに、喜ばれず、むしろ嫌がられる」
というケース、片付け以外にも結構ありますね。
家事をめぐる夫婦間のケースもあるでしょうし、
勉強に関しての親子間のケースもあるでしょう。
上司と部下の間でもありますよね。
いずれも、何となく自分が上に立ち「やってあげる」
と思ってしまうことが原因のような気がします。
すると、相手の気持ちが見えなくなり、
こじれてくるのではないでしょうか。
なんて、書きながら、
いろいろと思い当たることが。。。。
「やってあげる」と思わないこと。
フラットにものを見て、
相手の気持ちに気づくこと。
意識しようと思いました。