ディレクターの阿部が日々の気づきをつぶやくコーナーです

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話して、深める

日々、目にしたり、耳にしたりする事がらについて、
「あ、これはこういうことなのかも」
と気づいたり、それがヒントになって、
アイデアを思いつくことがあります。


私の場合は、思いつくと言っても、
とても小さなことだったりするのですが、
これが起こると、とにかく誰かに言いたくて
たまらなくなります。


たいてい仕事以外の作業をしている時間、
つまり料理中だったり、掃除中だったり、
に思いつくので、話す相手は家族です。
ああ、また始まったか、という顔をしますが、
聞いてくれて、質問してくれたりします。
ありがたい。


どうして自分はすぐに人に話したくなるのか、
先日、改めて考えてみました。


考えてみてわかったことは、
私が考えたことを相手にもおもしろいと思ってもらいたい、
という欲求はあまりないこと。
どちらかというと、話しながら自分の考えを整理したり、
違う視点から何かを言ってもらって、
理解を深めようとしていることに気づきました。
と書いていると、なんとも自分勝手だということに
気づいたりもするわけです。


こうしてメルマガを書く作業も実は
考えを整理することにとても役立っています。
書きながら、「なるほど」とか
「それは違うなあ」などと呟き、
飼い猫にじっと見つめられることもしばしば。
自分の中の新たな視点に気づくこともあります。


パリで暮らす、作家の辻仁成氏は、
フランスの大学でよく講義をするそうです。
何を話すかは前もって決めず、
当日その場の雰囲気を感じてから
話し始めるというからすごい。
最近は、イナルコ大学という外国語大学で
日本語を専攻する学性に、
小説とは何かという話をしたそうですが、
小説をどう捉えているかを話しながら、
自分はこんなことを考えているんだと
気づいて苦笑したと言っています。


『アウトプット大全』の著者で精神科医の
樺沢紫苑氏がこんなことを言っています。


インプットは自己満足、
アウトプットは自己成長。


インプットとアウトプットの黄金比は3:7で、
インプットの後、いかに多くアウトプットするかが
記憶や知識を定着させるために大事なのだそうです。


アウトプットとは、「話す」「書く」「行動する」。
これらは運動神経と筋肉を使った「運動」で、
運動で得られた情報は小脳、海馬を経て、
大脳連合野という場所に蓄積されます。
このプロセスが知識を定着させることに
つながると樺沢氏は言っています。


なるほど。アウトプットは運動。
インプットとの違いがよくわかりました。


アウトプットのうち、
すぐにできそうなのは、「書く」ですね。
読んだ本や観た映画、聞いた話、
考えたことなどをすぐにメモしたり、
SNSで呟くのもいいかもしれません。


ただ、知識を深めるという意味では、
やはり「話す」もして、意見交換をしたい。
身近にすぐに話せる人がいない場合は、
話せる人に会いに行ってもいいですね。
それが「行動」というアウトプットにも
つながると樺沢氏も言っています。


さて、4月。東京は桜も満開になりました。
今週もすてきな1週間を。

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