ディレクターの阿部が日々の気づきをつぶやくコーナーです

ブログ

ディレクターの阿部が日々の気づきをつぶやくコーナーアベログ

勝負は「勝ち」「負け」じゃない?

先日次男が所属していたサッカーチームの
卒団式がありました。


例年は室内での一大イベントですが、
今年は感染対策のためグランドの片隅で
時間を短縮してササッと開催というスタイル。


長男が卒団するときは、ビデオ上映あり、
選手一人ひとりからのお手紙ありで、
保護者全員、感極まって号泣しましたが(笑)
今回は泣く暇がないだろうな、と思っていました。


でも、横一列に並んで保護者やコーチたちに
挨拶する子どもたちを見ると、
幼稚園の頃のみんなの顔が思い出され、
途端にウルウルきてしまい・・・。
みんな、本当に大きくなった(涙)。


さて、次男のチームは強いチームではありませんでした。
見事に「やさしい子」の集団。


何がなんでもボールを奪ってやる、とか、
何がなんでもゴールを決めてやる、
という気性の子がいなかったので、
全体的にホンワカした雰囲気で、試合は負けてばかり。
一人ひとりは下手ではないのに、戦う集団になれない。
コーチにとっては扱いが難しかっただろうな、と思います。


勝負に負けてばかりだと、負け癖がつく、
と言われますが、
元陸上400メートルハードル選手の
為末大氏は、本当に負け癖がついている人は、
実は、負けていない、と言っていました。
なぜなら、そもそも勝負していないから、勝っても負けていないのだ、と。


次男のチームはこれだったのかもなあ。
勝負していないから、負けてもあまりくやしくないし、
勝負していないから、勝ちたいという気もそんなにない。


そうは言っても、試合なので、
毎回、「負け」という結果を告げられる。
コーチからも「また、負けた」と言われる。
「負け」という響きにすっかり耳が
慣れちゃっていたのかもしれません。


もう卒団してしまいましたが、
もう少し、どうにかならなかったのかなあ。
そんなことをぼんやり考えていたら、
先日観たテレビ番組のことを思い出しました。
Eテレの『奇跡のレッスン』。
世界の一流指導者が日本の子どもたちに1週間のレッスンを行い、
技術だけでなく心の変化まで呼び起こす、
という趣旨の番組です。


私が観た回のコーチは
大坂なおみ選手を世界一に導いた、
サーシャ・バイン氏でした。
教えたのは、大阪の高校の女子テニス部。
県内では強いチームでしたが、
メンタルが弱いという弱点がありました。


強豪が相手になると、毎回メンタルで負けてしまって、
崩れていってしまう彼女たちにバインコーチが言ったのは
「試合は、勝つか学ぶか、だ」
という言葉でした。
「負けはないんだ」と言っていました。


ああ、必要なことはこれだったなあ、と思いました。
たぶん次男たちは負けても、
そこから何も学んでいなかっただろうと思います。
負けました。終わり。
そんな感じだったでしょう。
「今回も学んだね。何を学んだ?」
そんな声かけができていたら、全然違ったかもなあ・・・。


なんて、後悔しましたが、考えてみたら、全然遅くないですね。
これから彼らはいろんな勝負をしていかなくちゃいけません。
そして、私たちだって、そうです。


「勝つか、学ぶか」
いいこと教えてもらったなあ。

これまでの記事

視点発見の旅
メルマガ【開-CAY】お申し込み

ご一緒に「視点発見の旅」へ!
メルマガは「開-CAY」で届きます

詳細を見る >>

「個人情報の取り扱いについて」

このページのトップへ