桜を見て思うこと
先週、家の近くの桜並木が満開になり、
風が吹くたびに、たくさんの花びらが空に舞っていました。
外を歩く人は少ないのに、桜は思い切り咲いて、
はい、終わり!というふうに散っていく。
ためらいがないというのか、潔いというのか。
なんだか、いつもの桜よりも、かっこよく見えました。
そう思うのは、たぶん、今の社会が
混乱しているからだろうと思います。
見えない敵がどこにいるのか、
いつ姿を消すのか、まったくわからないまま、
ひたすら戦っている私たちは
常に緊張を強いられています。
いつの間にか、大変なエネルギーを消費しているようにも思います。
こんなときは、おそらく従来と同じシステムで
考えていてはいけないのだろうと思います。
まったく新しい発想が必要です。
でも、、、
こんなストレスがかかっている時に、
新しいことはなかなか思いつきにくい。
それに、もし仮に何か思いついたとしても、
「失敗したらどうしよう」
「批判されたらどうしよう」
と、躊躇してしまうかも。
そうなると、思考がネガティブになっていき、
「うーん、だったら今までのままでいいか」
「たぶん、だれかがやってくれる」
と、あきらめてしまったり。
再度「いや、待てよ」と思ったり。
なかなかスパッと実行できなそうです。
「人のひらめきに個人差は大してありません」
というのは、脳科学者の中野信子氏。
「思いついたことを進めていくことこそ
重要なのですが、それを実行していくトレーニングを
私たちはあまり受けていないので、
他人から笑われたり、批判されることを恐れて
自分でアイデアを潰してしまうことが多い」
と話します。
では、どうやったら実行できるのか、というと、
「こんなこと思いついたけど、すごいと思わない?」と
すぐに口に出すことだ、と中野氏は言います。
周りのだれかが「それ、私もそう思ったよ」と
思うかもしれませんが、気にしない。
「これ、すごいでしょ?」と言った人の勝ち。
「すごいでしょ?」と言って回って、
動き回って「こういうふうにしようよ」と働きかけていくと、
いつの間にか実行に移っていくものなのだそうです。
そうですね。
躊躇せず、思いついたことを言うことが大事。
こんな時に? ではなく、こんな時こそ。
そんなふうに考えると、
半分散ってしまっても堂々としている桜が、
ますますかっこよく見えてきます。
4月になりました。
まだまだ落ち着く気配がありませんが、
みなさま、どうぞご自愛ください。