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「...」に頼っていませんか?

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暑いですね...。
皆さま、いかがお過ごしでしょうか...。

というふうに、「三点リーダー」、
ついつい多用してしまっていませんか?

三点リーダーとは文末につける「...」のこと。
少し前に、「三点リーダー症候群」という言葉が
話題になったりもしました。

友人間、家族間なら
気にならないかもしれませんが、
ビジネスの場で使われていると、
相手の心境を探らなくてはならず、
困ることもありますね。

三点リーダーに込められた意味、
思いつくままに挙げてみました。

1 言い切る自信がないです
例: ~だと思いました...。

2 微妙に抗議しています
例: 以前のご指示で進めておりますが...。

3 普通に 。で終わると、
言い方が強すぎる気がするので
あなたを怒らせてしまうのではと心配です
例:よろしくお願いいたします...。

4 これでいいのでしょうか。ご指示ください
例: 資料をまとめておきました...。

5 などなど、ほかにもいろいろあるんです
例: ~にご連絡したり、スケジュールを調整したり...

6 ごめんなさい
例: 返信を忘れておりました...。

7 単なるつぶやきです。あまり気にしないでください
例: お腹がすきました...。
疲れました...。

ほかにもあるかもしれませんが、
大体こんなところでしょうか。

そして書きながら、気づきました。

これは危険ですね。

というのは、書いている人が
三点リーダーに込めたメッセージが
そのままの意味で受け取られるとは
限らないからです。

たとえば、上記の 1 の場合、
書く側が、なんとなく自信がなく、

~だと思いました...。

と書いたとしても、
受け取る側は、

「この人、なんか言いたいことあるのかな。
怒ってるのかな。それなら、こうしてほしいと
言えばいいのに」

と思うかもしれません。

3 で挙げた例も、そう。
言い方が強すぎて、
相手を怒らせたくないという理由で、
三点リーダーをつけたのに、

「何かほかにも言いたいことが
ありそうなのに、
この人ははっきり言わない」

と、結果として
怒らせてしまうことにもなりかねません。

そう考えてみると、三点リーダー、
使う人の「甘え」の現れかもしれません。
はっきりは言わないけど、
それに近いことは言いたい、ってことですもんね。

そんなことを思いながら、過去に
自分が書いたメルマガを読み返すと、
まあ、使ってる、使ってる、三点リーダー!
甘えがいっぱい。言いたいことは、
しっかり言い切らなくちゃなと反省しました。

本来は、「...」は
驚きや悲しみで言葉にならない状態や、
何かに言葉を遮られた状態、
沈黙、
言葉を飲み込んだ状態などを表すものですよね。

本棚にあった本をパラパラめくってみました。
(小説の会話に使用されている場合は、
三点じゃないんですね)

「出来るものなら三毛の代わりに......」
(夏目漱石『吾輩は猫である』)
この状況は、
「三毛の代わりに、この野良猫が亡くなればよかったのに」
を飲み込んでいます。

「......かわいそう......だね。お父さん。」
(平野啓一郎『ある男』)
この状況は、動揺しながらも言葉を絞り出している状態。

小説の三点リーダー探し、延々に続きそうなので、
このへんでやめておきます。

今日の学びです。
ビジネスの場ではもちろん、プライベートでも
こちらの意図を伝えなくてはならない場では、
三点リーダーではなく、
しっかり言葉で伝えましょう。

暑い日が続きます。
健康第一でまいりましょう。

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