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ガッツ!は時代遅れ?

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先日、YouTubeで何気なく観た、
お笑いコンビ、ティモンディ 高岸さんの
ヤクルト始球式の動画で感動してしまいました。

昨年10月、神宮球場で行われた
ヤクルト-広島戦。
この日は、ヤクルトのキャンプ地である
松山市と交流を深める「松山DAY」で、
松山市の野球強豪校、済美高校の
野球部出身であるティモンディ高岸さんが
始球式のマウンドに立ちました。
キャッチャーはコンビの相方であり、
同じく済美高校野球部出身の前田さんです。

高岸さんは、芸能界最速と言われる
147kmの豪速球を投げることで知られています。
どれだけ速い、いい球を投げるのか。
観客の視線が高岸さんに注がれます。

しかし、高岸さんは一向に
投球モーションに入れません。

涙を流しているのです。
涙を拭いて、帽子をかぶりなおして、
モーションに入ろうとするのですが、
また涙が流れてくるから、まったく投球できない。

何度も、何度も涙を拭いて、
ようやく振りかぶって投げた球を
しっかりとキャッチした前田さん。
マスクを上げて、やっぱり涙を拭いて、
マウンドに駆け寄り、笑顔で高岸さんと
抱き合います。
球場全体から温かい拍手が巻き起こりました。


彼らは高校の野球部時代、
甲子園優勝を目指し、
その後はプロになることを夢見ていたと
雑誌の記事で知りました。
野球部のモットーは「心技体」ならぬ「体心技」。
まずは体を作ることから、というトレーニングは
相当キツかったと言います。

ところが、甲子園に出場できたのは
高1の一度きり。しかも応援席。
卒業後、高岸さんは大学で野球を続けましたが、
怪我でプロの道を断念。
前田さんもまた大学で野球をやることは
ありませんでした。
その後、高岸さんの誘いでお笑いの道に。
結成時、「始球式に出る」ということを
一つの目標にしていたそうなのです。

マウンドに立ったとたん、
野球に打ち込んだ高校時代の熱い思い、
そして怪我をしたときの絶望感、
お笑いの誘いを受けてくれた前田さんへの感謝、
いろいろが一気に押し寄せてきたのかも
しれません。

一生懸命打ち込んだ経験があるから、
感情が溢れ出してしまうのだと思いました。
そして、頑張っている人、頑張った人、
新たな夢を叶えた人の姿はやはり感動的だなあ、
ともらい泣きしながら感じました。


さて、ここ数年で「グリット GRIT」という
ワードを耳にするようになりました。
アメリカの心理学者、
アンジェラ・ダックワース氏の著書
「GRIT やり抜く力
人生のあらゆる成功を決める
『究極の能力』を身につける」
は、日本では2016年に発売され、
ベストセラーになりました。

GRITとは、
G Guts(闘志)
R Resilience(粘り強さ)
I Initiative(自発)
T Tenacity(執念)
の頭文字をとったもの。

GRIT、やり抜く力がある人は、
芯があり、それでいて変化への適応力が高いと
言われています。
グーグルではGRITがある人を
積極的に採用し始めており、
ビル・ゲイツやマーク・ザッカーバーグなど
多くのビジネスリーダーがこの力を
重視しているのだそうです。

書籍の中で、ダックワース氏は
成功した人の多くは「天才」だから、
また「才能」があったからと
言われることが多いが、そうではなく、
共通してあるのはGRITだと言っています。

「ガッツがない」とか「粘り強く」なんて
今の子どもたちに言うと、
「出た! 昭和!」とか言われがち。
うちの次男なんかは、必ずそう返してきますが、
でも、やはり、何かに打ち込んでいくためには、
こうした力が必要なんだなと改めて感じます。

ところで、GRIT、
大人になってからも伸ばせるそうなのです。

そのために必要なことは、
・興味があることに打ち込む
・失敗を恐れずにチャレンジし続ける
・小さな成功体験を積み重ねる
・GRITがある人たちの中に入る
 もしくは近くにいく

どうでしょう。
最初の3つは、いやいやそれが難しいんですよと、
怠け癖がある私は思ってしまう感じですが(笑)、
4つ目はいいかもしれないと感じました。

GRITがある人たちの輪に入ると、
周りの価値観が自分のスタンダードに
なっていくからです。
ランニングのアプリで周りの人たちとつながり、
一緒に目標を達成していくというのは
まさにこれですよね。

秋も深まってまいりました。
運動するにも、芸術活動をするにもいい季節。
GRITを伸ばすためにはベストなシーズンかもしれません!
(しかし食べるにもいい季節なんですよね...)

今週もあと少し、がんばってまいりましょう!

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