認識のアップデート
「ほっこり系だな」
アニメ化もされ、ますます話題の
人気マンガ『SPY×FAMILY』について
聞くと、長男がそう答えました。
ほっこり系?
ハードボイルドなストーリーじゃないの?
というのは、
『SPY×FAMILY』は、主人公である
スパイの男性が、とあるミッションのために
家族を作らねばならず、養子を迎え、
ある女性を妻にするところから
スタートするのですが、
実は子どもは超能力者、
妻は殺し屋という設定で、
全員が正体を偽って暮らしているという
ストーリーなのです。
私はマンガの1巻だけ読んでおり、
その後追いかけていなかったのですが、
設定から、その後、
てっきり戦いが繰り広げられ、
騙し、騙される展開になっているのだと
思っていました。
しかし、話を聞いていると、
どうやらテーマは家族の絆のようだし、
しかもコメディっぽい。
そうか、SPYじゃなくて、
FAMILYがメインテーマだったんだ。
へええ。
なぜ、こんなに意外に思ったかというと、
『SPY×FAMILY』が週刊少年ジャンプに
掲載されている作品だからです。
私の認識では、
少年ジャンプは男子向けのマンガ雑誌。
少年ジャンプの三大要素は、
「友情」「努力」「勝利」だと
言われており、
ジャンプが生んだヒット作、
『ドラゴンボール』や『ワンピース』、
『鬼滅の刃』などは、
その要素を含んでいます。
「ほっこり系」はジャンプっぽくない、
と思ったのです。
もしかして、今どき、少年ジャンプは
女子にも読まれているのでは?
そう思ったら、俄然興味が出てきて
探しましたよ、調査を!
そして見つけました。
LINEがシリーズで行っている調査
「イマドキJKDK事情」から
『高校生がハマっているマンガランキング』
(2021年)!
「ふだん読んでいるマンガ雑誌は?」
の回答は、女子も男子も1位が一緒。
それは、やはり
「週刊少年ジャンプ」でした!
女子のランキングは、
2位が同ポイントで
「りぼん」と「別冊マーガレット」ですが、
1位の「週刊少年ジャンプ」が19.4%で
あるのに対し、2位は6.9%。
圧倒的にジャンプが人気なのです。
(マンガは読むけど、マンガ雑誌を読まないと
回答している人が57.3%いるので、
42.7%の中の数字です)
私が高校生だった頃は、
女子のマンガ雑誌と言えば、
「りぼん」と「別冊マーガレット」でした。
私は、男子が少年ジャンプを
回し読みしている輪にちゃっかり入って、
『北斗の拳』も読んでいましたが(笑)、
そんな女子高生は他にいなかったように
思います。それくらい、
女子と男子が好きなマンガ作品は
ぱきっと分かれていました。
今思うと、当時は、ほとんどの作品が
女子=恋愛、男子=戦い に
なっていたからなんだろうなと思います。
絵のタッチも、男子向けのものは
今より激しめでした。
北斗の拳なんかは特に。
今は、作品のストーリー自体が
多様化しているし、
そもそも女子向け、男子向けということも
それほど考えられていないのかもしれないと
思いました。
いやあ、確かになあ。
ダイバーシティ社会ですもんね。
マンガだってボーダレスになりますよね。
そう考えると、
認識が古いままになっていること、
まだまだありそうです。
過去にインプットしたことでも、
「今、実際どうなの?」を
しっかり確認して、
認識をアップデートすることの必要性を
改めて感じました。
我が家の周りではツクツクボーシが鳴き始め、
少しずつ夏の終わりを感じています。
暑いのはいやですが、
夏が終わるのはなんだか寂しいような・・・
今週も後半がんばってまいりましょう。