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「負荷」、かけていますか?

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急に寒くなってきましたね。

寒くなると増すのが食欲。
秋は何もかもおいしい。
あれもこれも食べたい。
好きなだけ食べても太らなかった
あの頃に戻りたい。
そう願っても戻れるわけはないので、
あれこれ食べたいなら、その分、
運動するしかありません。

そんなわけで、自宅でも無理なく続けられそうな
筋トレメニューをネットで眺めていたのですが、
そうこうしているうちに、気づきました。

この「無理なく」というのが、いかんのだと。

無理のない、ちっともつらくないエクササイズを
無理のない回数こなしたところで、
筋トレにはならないと知ったのです。

フィジカルトレーナーの
中野ジェームズ修一氏はこう言っています。

「筋肉は、同じ負荷を与え続けると
そのレベルに慣れてしまい、
それ以上成長しなくなるという特性があります。
常に、ややきついと感じる運動レベルが
筋力アップにつながるのです」

極端に言うと、楽ちんエクササイズを
100回やるよりも、きついと感じるメニューを
10回やるほうが筋トレにつながる。
つまり、負荷が必要だということです。

負荷・・・。
ですよね。そりゃ、そうだ。
きつさなくして成長なし。
これは筋トレに限った話じゃないですね。

ゲームでも、仕事でも、何でもそうですが、
最初は難しい、つらいと感じるレベルに
挑戦しているうちに、スキルが上がって、
クリアできるようになる。
自分にとって無理のない、
楽ちんと感じることを長く続けても、
成長にはつながらないんですよね・・・。
No pain, no gainってよく言いますしね。

と、こういうことを言うと、
「昭和の教育か!」
というツッコミをうちの次男なんかはしてきます。
苦労っぽいニュアンスが出てくると、
とたんに「はいはい、昭和」で片付けたがる。
まあ、おそらく、成長に負荷が必要なことは
本人もわかっているのだと思いますが、
直視したくないので、そういうリアクションに
なっているのだろうと思って、見ています(笑)。

さて、日本能率協会マネジメントセンターが行った
「イマドキ若手社員の仕事に対する意識調査2020」
(2019~2020年の新入社員、
その育成にかかわった上司、計1502人が対象)
を見ると、
若手社員の特徴は以下のようにまとめられています。

「自分のことを認めてくれる環境で、
無理なく、無駄なく成長したい」

なるほど。成長意欲はあるし、認められたい。
しかし無理や無駄はNGなんですね。

無理を避けるのは、慣れないことをして
失敗したくないからですよね。
無駄も、一見、失敗と関係ないようですが、
効率的にやりたいというのは
正解とわかっていることをやりたいということで、
やはり失敗するのがいやなのかなと思います。

失敗を避けるのは、他人からの評価が
気になるからでしょうか。
同調査では「他人からの評価が気になる」人が
8割に達しています。
ここが高いのは、彼らがSNS世代だからですね、
おそらく。
「いいね」がつくか、つかないか。
無意識かもしれませんが、
どこかでそんなことを気にするのかもしれません。

でも、やはり、誰からも何にも言われない、なんて
非現実的。
みんながみんないいことしか言わないのは
むしろ嘘っぽいですね。

漫画『ジョジョの奇妙な冒険』の作者、
荒木飛呂彦氏は、著書『荒木飛呂彦の漫画術』で
こんなことを言っています。

ぼくがデビューした頃は厳しい編集者が大勢いて、
彼らは、漫画を持ち込む新人に対して
「プライドを傷つけないようにしよう」とか
「気持ちを思いやる」なんてことは全く考えず、
プロに徹する仕事人として、厳しいことを
ズケズケ言ってきました。でも、好きというだけで
漫画を描いていたぼくが王道に目覚めたのは
彼らのおかげです。

編集者の厳しいフィードバックがあるから、
クリアしようと挑戦して、レベルアップする。
あのジョジョだって
そうして生まれてきているんですね。

そういえば、漫画の話ばかりで恐縮ですが、
『進撃の巨人』の作者、諫山創氏も、
最初は編集者から「線が汚い」と言われ、
デビューが決まってからも練習し続けた
という記事を読みました。
諫山氏は、売れっ子になってからも、
ポジティブなコメントはうれしいが、
参考にならないと言って、
自ら進んで否定的なコメントを
探しにいっているとか。ストイックですね・・・。

いずれにしても、負荷がかかり、
乗り越えるというプロセスがないと、
こうした大作は生まれないのだなということを
改めて感じますよね。

成長には負荷が必要。
筋肉の成長にも負荷が必要。

最近はエスカレーターではなく階段を使っていますよ!
(小さな負荷から始めております)

11月もあっという間に過ぎていきます。
健康に気をつけてまいりましょう。

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