村上龍の「カンブリア宮殿」を見て
ごぶさたしました。公私ともにいろいろなことに追われて、更新を1カ月以上さぼってしまいました。
さて、たまたまなのですが、23日(月)夜、テレビ東京の番組「カンブリア宮殿」(毎週月曜夜10時)を見ました。この番組は作家・村上龍さん×経済人がコンセプトのようで、オフィシャルサイトを見ると「ニュースが伝えない、ニッポン経済」というキャッチコピーが目に飛び込んできます。
一昨日のゲストは、世界の名門カーメーカーでカーデザイナーとして活躍してきた奥山清行氏。NHKの番組「プロフェッショナル仕事の流儀」でも奥山氏の仕事ぶりは拝見していましたが、今回の番組のテーマは氏の紹介ではなく、日本の中小企業の生き残り方であったともいえます。
日本の中小企業は大企業の下請け工場として、あるいは政府の補助金を当てにして生き残ろうとするのではなく、「東京を飛び越えて、地方から直接世界に発信すればいい」、そんなメッセージとともに、奥山氏が携わる山形での事例が紹介されていました。
目玉は、氏を中心に立ち上げた「山形工房」というブランド。家具メーカー、鉄瓶メーカー等が集まって、ひとつのブランドを形成し、ヨーロッパの有名見本市で脚光を浴びているようです。
奥山氏の発言で印象的であったのは、自分がいるからブランドが成立するのではなく、自分がいなくても成り立つしくみをつくらなければ意味がないと思って取組んでいるという発言でした。プロデュースに携わる人間が持つべき心得のような気がしました。
番組で紹介されていた「山形工房」自体は村や町のブランディングとして取組まれた事例ではありませんが、ブランドになりうるのは商品や企業だけではなく、村も町もブランド力を持ち得ます。東国原知事ががんばっている宮崎県も、ある意味、宮崎県という県のブランディングに取組んでいる事例だろうと思います。これが成功するかしないかは、知事が辞めてもブランドイメージを維持できるかどうかですよね。
今年の春先、長野県の白馬で、観光局長を公募していましたが、白馬もブランディングのやり方次第では、とても可能性のある町だと思いますし、こうした市町村はほかにもまだまだたくさんあると思います。たとえば、益子や柳川などもそうですよね。当社では、まだ村や町のブランディングに携わったことはありませんが、いつかこの分野でお役に立てる仕事をすることはワタシの夢でもあります。あと、チャレンジ精神のある町工場の発展のお手伝い。これも、夢で終わらせず、いつかやりたいなぁ? と、まぁ、夢見心地のまま、終わります。