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市町村のブランディング

 前回、「カンブリア宮殿」の感想がらみで、町のブランディングについて書いたので、そのつづきとして書きます。
白馬、益子、柳川をまだまだ可能性のある市町村の例として挙げました。

 実は、柳川は行ったことはないのですが、今もっとも行きたい町です。みなさんにとって、柳川と聞いたときに、思い出すイメージは何ですか? ワタシは鰌(どじょう)です。でも、最初はどこにあるのかも知りませんでした。調べれば、福岡県なのですね。東洋のベニスと謳われ、ワタシが学生時代に好きだった作家・福永武彦の小説『廃市』を原作に大林宣彦監督が映画化した同名の作品のロケ地にもなっています。
 行ったことがないだけに、無責任なことは書けませんが、東洋のベニスですよ! ロケ地にこだわる大林作品のロケ地ですよ! とても良さそうな町であるにもかかわらず、多くの人が思い出すイメージといえば、恐らくワタシと一緒で「どじょう」なのではないでしょうか。あー、もったいない。

 焼き物の町・益子は、3年ほど前の春頃に、日帰りで行きました。都心からそう遠くはないのに、電車をたくさん乗り継いで、最後はSLが走っている真岡線に乗り継いで、ようやく辿り着いたという印象でした。益子が益子焼の故郷、焼き物の町であることは、多くの人は知っているような気がします。でも、最早、益子という町の良さを語るベストな言葉は、「益子焼の故郷」でもなければ「焼き物の町」でもないような気がしました。少なくても、それらの言葉は既に浸透しているので、さらなる魅力をより伝えうる言葉が必要なのではないかと思ったのです。
 その言葉を描くときにポイントになるのは、あの不便さ、アクセスの悪さであると思います。確かに、一般的に言えば、「不便」はマイナス要因であることでしょう。東京から、北海道も九州も日帰りできるときに、栃木県の益子は、実際の距離以上に時間的距離が遠い。でも、だからこそ、そこに「不便」とは違う意味を見出すことができるような気がするのです。ロハスの地代にあって、不便さを逆手に取るという発想も必要なのではないかと思います。
 実際、行ってみて、「益子焼の町」という以上の魅力を感じたのを今でも覚えています。田植えのシーズであったせいか、とてものどかな風情を醸し出していましたし、何よりも何本も電車を乗り継いで辿り着いたときの達成感自体は新鮮でした。

 白馬もね、外国人から評価されているのに、日本人にはそれが伝わり切れていないようです。(あ、これはウケウリです。白馬の雪に外国人スキーヤーは感嘆しているという話を聞いています)。

 たかがブランディング。されど、ブランディング。
 可能性のある市町村が「うちは不器用なんで…」「うちは宣伝がヘタなんで…」と手をこまねいているのはもったいないです。今年はオリンピック。「ガンバレ、日本!」の言葉を日本の市町村に贈りたいと思います。

ブログを書いている人

小野真由美

グラスルーツの代表。組織をただの集団ではなく、チームにするための組織内コミュニケーションはどうあるべきだろう?…なんていうことを、いつもツラツラ考えています。ブランディングやコミュニケーション、チームやリーダシップ系の話題が7〜8割、その他の話題が2〜3割。そんなブログを目指します。ぜひおつきあいください。

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