「経済は感情で動く」はおすすめ本
こんにちは。グラスルーツ小野です。
9月29日に更新してから、あっというまに半月が経ってしまいました。書きたいことはたくさんあるのですが(たとえばゼットンの稲本さんの話とか、ヒュージの新川さんお話、さらに経済環境についてなど)、実は明日から8日間留守をする関係で、この1週間、なんやかんや追われていた感じです。
15日から8日間の日程で、北欧(ヘルシンキとストックホルム)に行ってきます。北欧と言えば、なんといってもデザインじゃないですか。今回の目的は、北欧のデザインを見に行くことです。泊まるホテルも含めて、とても楽しみです。
さて、と。株が暴落しましたね。今日は1冊の本を紹介したいと思うのですが、株の暴落時期にこの本を書店の店頭で見た方は、タイトルがタイトルなだけに、むしろ株式市場がらみの本と思ってしまうかもしれません。書籍のタイトルは、「経済は感情で動く」(マッテオ・モッテルリーニ・著、紀伊國屋書店・刊)です。この春出て、もう46版を重ねる人気の本なので、すでに読まれた方も多いかもしれません。遅ればせながら読んでみたら、これがとてもおもしろかった。実際、アマゾンでは、5星と4星が拮抗する程度に、好評なレビューが多いです。
何の本かといえば、認知心理学とも関連性の高い、行動経済学の本という感じでしょうか。認知心理学とか行動経済学といわれてもピンと来ない方もおられるかもしれませんが、たとえば、レストランのコースに松竹梅の3つのメニューがあれば、多くの人は真ん中を選ぶと言われていますよね? この本では、そういった人間の心理と行動をデータに基づき解説してくれています。経済行動の比重がやや高いものの、経済行動の分析ばかりではありません。会議や交渉、事業の撤退などについてもデータに基づいて語っています。
ワタシの感想などより、アマゾンのレビューを読んでいただく方が、話が早いかもしれません。
この本の中でワタシ自身がもっとも興味を引いたのは、誰しも自分で決断するための納得できる理由を探しており、それが少し複雑になると決断を思いとどまるという点でした。以前の記事でも書いたように、ワタシ自身の中で「コミュニケーションと複雑性」について最近ひっかかりを感じているからなのでしょう。
たくさんの実験事例が紹介されています。読書の秋。お時間があったら、おすすめの1冊です。次回は北欧デザインについて書きたいですね。多分。