クリント・イーストウッド主演/監督作品『グラン・トリノ』を観ました
ブログには書いていませんでしたが、今年公開された映画『チェンジリング』を観たのに続いて、先週末、映画『グラン・トリノ』を観てきました。いずれも、ご存知、クリント・イーストウッドの監督作品です。『マディソン郡の橋』等、彼がつくった良い映画はたくさんありますが、ワタシ自身は「ずっと長いこと熱烈なファンだった」とは言えません。でも、『ミリオンダラー・ベイビー』以降は、明らかに傾倒しております。『ミリオンダラー・ベイビー』を観たのは2005年のことですが、ワタシの中では、あれはその年のナンバーワン作品でした。
で、監督としてはともかく、俳優としては、この『グラン・トリノ』が最後の作品では?というウワサもあったので、見納めかもしれないと思い、映画館に足を運んだ次第です。
クリント・イーストウッド映画の特徴は「語りすぎない」点です。あるいは「静かに語る」とでも言いましょうか。。。撮影も最初のテイクで大抵終わる監督として有名です。
語りすぎない映画が撮れる人は、プライベートでも語りすぎないのかもしれません。平たく言えば、潔いのかもしれない。ワタシなどは、たとえばブログもどうも長くなりがちです。
でも、クリント・イーストウッドは少ない言葉で伝えることを大切にしている(ように見えます)。そう考えると、何かこう、新鮮な発見というものがありますね、そこに。そういうアプローチもあるのかもしれない、と。
話が横道に逸れてしましました。『グラン・トリノ』です。
確かに、ちょっと孤高すぎて、あるいはストイックすぎて、ダメな人も多いかもしれませんが、「生きる」ことの意味を考えさせられます。ほんと、半端じゃなく、考えさせられました。結論から言うと、ワタシは共感したのだと思います。何のために生きるのか、について。
しかも、その描き方。どこにでもいそうな普通のオヤジの話に仕立てています。そこがスゴい! まったくもって説教くさくなく、忘れている貴重なことを思い出させてくれる映画です。ストーリーに触れるのはキライなので、抽象的ですみません。
そしてまた、映画の広告コピーが素晴らしい。言い得て妙です。「俺は迷っていた、人生の締めくくり方を。少年は知らなかった、人生の始め方を」。いやー、もう、あっぱれです! ワタシは知りたい。誰ですか、これを書いたのは。
そろそろ劇場公開も終わりそうです。終わる前に、ぜひ映画館で観ていただきたい一作です。