約束を果たすべく、読書録3冊アップ!
今日は、5月12日の記事「アウトプットとインプット、どちらも楽しいけれど。。」で予告しておきながら、後回しになってしまったこともあって、最近読んだ本について書きます。その記事で触れた2冊+子安大輔さんが書かれた『「お通し」はなぜ必ず出るのか』の合計3冊、出血大サービスのアウトプットです。因に、本のタイトルからのリンク先は、すべてアマゾンになっています。別に、アマゾンの回し者ではありませんが。。。
『「お通し」はなぜ必ず出るのか』
まずは、この週末に読んだ『「お通し」はなぜ必ず出るのか』(著:子安大輔、新潮新書)から。5月に出版されたばかりの新潮新書の新刊です。著者である子安さんとは、以前ご紹介したスクーリングパッドを通じて知り合いになりました。と言っても、彼は主宰者側、ワタシは受講生としての関係です。タイトルを聞いたとき、この本は誰に向けて書かれた本なのだろう?と思いました。子安さんが携わる事業から考えると、飲食ビジネスに関わる人たち、あるいはこれから飲食ビジネスを始めようとする人たち向けだと想像したのですが、その割に、タイトルは広く一般向けであるような印象を抱いたからです。読んでみて、合点が行きました。飲食業界に関係する(あるいはこれから始める)人たちに向けて書いているものの、内容としては、広い意味でビジネスの本質を捉えており、飲食業界とは無縁の企業に属するマーケッターやプランナーはもちろん、起業家や経営者が読んでも、読み応えのある内容だと感じられたからです。たとえば、マーケットの「大波とさざ波」の話や失敗する飲食ビジネスの共通点などは、他のビジネスでも必要な視点であると思ったし、携帯電話が人々の行動をどう変え、店舗立地の選択基準がどう変わるかに関する予測も、なるほどとうなづけるものがありました。子安さんとは、今週の夜、食事をする約束です。何かおもしろい話が伺えるのではないかと楽しみにしています。
『経営者の条件』
次は、泣く子も黙るドラッカー先生の『経営者の条件』(著:P.F.ドラッカー、ダイヤモンド社)です。当社の社員から借りた1冊です。普通、部下からこんな本を差し出されると、ちょっとドキドキしますよね。「オノさん、こういうとことろ、足りてないですよ!」という指摘かもしれないと考えるのが普通ですから。「ハイ、すみません、足りてません、がんばります!」と素直な気持ちで読むのが、ワタシらしいところです。実際には、うちの会社の特徴は変化球より直球が是とされているような文化があるので、貸してくれた趣旨も暗に何か批判めいたことを伝えられたというようなことではなく、シンプルな意識共有だと思います。本を共有すると、その本を土台にして会話ができるのは良いことです。オープンマインドであることは、重要な「経営者の条件」だとワタシは思っています。この本のタイトルからは「経営者向け」という印象の方が強いかもしれませんが、実際にはあらゆる知識労働者にとっての参考書であると思います。著者もそのようなニュアンスのことを書いています。「成果を上げる能力は習得できる」のだそうです。会議のあり方、時間の使い方、意思決定のあり方など、ごもっともとわかっていてもできないことが多いので、耳が痛い反面、2度3度読み重ねた方がいい本だという印象があります。セルフチェックを掛けるためにです。
『自分の仕事をつくる』
最後の1冊は、これもまた当社で一番の若手社員からのリコメンドをきっかけに読んだ本です。「いつもおすすめのサイトや本などをメールで教えてもらっているので、たまには読んだ本を紹介してみようかと思います」というメールをもらい、どのエピソードも励みになったと聞いたので、借りて読んでみました。『自分の仕事をつくる』(著:西村 佳哲、ちくま文庫)。とても深い洞察であったのと、ワタシ自身と似た価値観を感じたことから手元に置きたくなり、ワタシもアマゾンで注文したところです。著者の西村さんは、自称「働き方研究家」です。ワタシの勝手な解釈になりますが、この本は、西村さんが世の中に提示されている様々なモノやコトを目にしたときに、ちょっとした違和感を感じる場合(恐らくはニセモノ感)と、そうでない場合(すなわちホンモノとして共感できる場合でしょうね)に着目し、その共感の共通点を探り出したくて書いた本ではないかと思います。様々なクリエーターに対して、彼が過去に行ったインタビュー記事をデータとして紹介しながら、独自の解釈を織り交ぜて書かれたユニークなスタイルの本です。自分軸を持っている人たちが大勢出て来るので、自分軸のサンプル集としても興味深い1冊です。
以上です。ふぅ?、やっとこれで、予告したことを実行できました。子安さんに刺激を受けて、ワタシもいろんなことを本として書きたくなりました。でも、自己満足にしか過ぎないようなことは書きたくないと思うと、ハードルは高いですね。言うは易く行うは難しです。がんばります!