NHK大河ドラマ「天地人」で「参謀」を考える
今年は、例年になくNHK大河ドラマ「天地人」にはまっています。別に主役の妻夫木くんのファンだったからというのではなく、むしろ、このドラマを見てファンになっちゃったぐらいなのですが(笑)、なぜはまったのか、心当たりがあるので、それについて書きます。
でも、その前に、ご覧になっていない方のために、簡単に番組の紹介を。
妻夫木くん演じる直江兼続(なおえかねつぐ)という人物が、このドラマの主人公です。兼続は、上杉謙信の跡目を継いだ上杉景勝の家老です。家老と聞くと、老練なイメージがありますが、ところが彼はとてもヤング! 20代前半には頭角を現して重要な地位にありました。
ワタシは、上杉謙信も「義」を貫き、公明正大で清廉潔白、しかも負け知らずの強い武将としてとても魅力的だったと思いますが、直江兼続もその精神を受け継いだ人物だったのだろうと思います。
兼続の働きぶりを見ていると、まさに参謀の鏡です。で、「参謀」という言葉は、最近、当社の社内でアイデンティティを表す重要なキーワードとして議論され、ちょくちょく話題に出る言葉ということもあって、ワタシはこの番組にはまってしまっているのです。
参謀である兼続は、主君である景勝を思いっきり下から支えます。そして、支える一方、主君のためなら厳しい意見であっても進言をします。しかし、どんな意見を言おうとも、目的は景勝を支えるためであり、きちんと立場をわきまえていて、下から支えることに徹しています。
この「下から支えつつ、進言する。進言しつつ、下から支える」というバランス感覚が私たちグラスルーツが大切にしている感覚ととても似ているのです。つまり、クライアントとの関係性は、「上から指導するコンサルタント」ではなく、「下から支える参謀でありたい」と思うのです。たとえ、実際には「コンサル費」という名称の費用をいただいていたとしても、です。
ワタシは、そういう視点で番組を見ていたのですが、兼続に対して、そのような目線を向けるのはワタシだけではないようですね。「参謀」をキーワードに、「直江兼続―天下人に挑み続けた名参謀」「名参謀・直江兼続―秀吉・家康がその才覚に恐れを抱いた男」といった本も出ています。
そんなわけで、私たちグラスルーツは、コミュニケーション参謀業のリーディングカンパニーを目指してがんばります!(笑)