企業からのバースデーメールのGood&NG事例
そういえば、先週金曜日は、誕生日だったんです。何歳かって？ 聞くだけヤボ！ 去年着ていた服が最近似合わなくなってきた気がして、毎日着るものがないと悩んでいるワタシに、そんなこと、聞かないでくださいよ?！（笑？ 泣？）
今日、書くのは、ユーザの誕生日に送る企業DMについてです。送っている企業のご担当者へ、参考情報としてお届けします。
誕生日メールも、誕生日DMも、それをもらって、くまなく読む人はいないと思うのですが、「お誕生日おめでとうございます」という件名だと、ワタシなどはついつい開いてしまいます。つまりは、開封率で言えば、誕生日に送るDMというのは、ある意味、有効なのかもしれません。
さて、まずもらったバースデー「Eメール」で、参考にしたい事例から。誉めているつもりなので、こちらは企業名を出させていただきます。
JALのマイレージクラブからのメールで、「お誕生日を記念して、おトクな旅に出かけませんか？」のコピー。クリックしてしまいました。正確に言うと、メインコピーは、「Happy Birthday to you!」のコピー＆ヴィジュアルとともに、「２つのシャンパングラスをクリックしてね！」なのですが、メインビジュアル下の「?おトクな旅に出かけませんか？」の方が引きがありました。実は、この「引き」について、改めて内容を見て分析したら、ワタシの勘違いであったことがわかりました。バースデー向けスペシャルプランの提案かと思いきや、JALマイレージバンク「旅プラス」ではおトクな情報を掲載しているよ、という内容。まったくもって、ウソではありませんし、JALは意図的に引っ掛けようと思ったわけでもないと思います。でも、誕生日に「おトク」の文字を見ると、もらった方は、「ワタシだけスペシャルに？」という気分に陥ってしまうものですね。そんなわけないのに。
「ワタシだけのスペシャル」ではなかったとしても、悪い気はしませんね。「スペシャル」感があったら、もっと良い気分になったことでしょう。
余談ですが、JALのDーEmailにあった「２つのシャンパングラスをクリックしてね！」のコピーの方は、意味がよくわからなかったですね。マジマジと「どれ？ これ？」と思ってクリック。写真には２つのグラスが写っていて、をれをクリックしてということだったようです。でも、これだと意味がちょっと通じにくい。。。 JAL様、いい線行っているので、来年はもう少しがんばってください！
もう一つは、NGの事例。某企業からのハガキのDM。「発見と刺激に溢れた旅を」と題して、旅行会社等のツアーやパックを利用せず、宿探しから旅を始めるのも楽しいのでは？という提案が書かれていました。しかし、旅行業界の会社からではありません。おそらく、これはワタシぐらいの世代ではパッケージ旅行の人が多いだろうから…という先入観をベースにして、旅の提案をしようということで書かれたコピーなのでしょう。そして、実際に、統計としては、そういう形で旅行を楽しんでいる人の方が多いのだろうと思います。
ここで、問題は２つ。第一に、ワタシやワタシの周りの友だちたちのように、パッケージ派ではない人にとっては、「ナニ、とんちんかんなこと言ってんの？」としか思えないこと。第二に、パッケージを使っている人にとっても、はっきり言って「よけいなお世話」だということです。20代ではあるまいし、みんないろんなことを承知で選択しているのですから、「パッケージ旅行」に多少の不自由さがあったとしても、それ以上の良さ（たとえば、ラクだとか）を選んで、そういう旅行を選択しているのです。それを否定している時点でユーザの気持ちは何もわかっていないと感じますし、悪く言えば少し上から目線の印象を与えてしまいます。また、こういった先入観（年代で切って考えるような発想）はダイバーシティという世の中の流れに対して、その進行を阻む要因になるとワタシは思いました。
せっかく開封されたバースデーメール。どうせなら「気が利いている」と思われたいものですね。自分がもらったら、どう思うか。その想像力が命だというのが、ワタシの感想です。みなさんは、どう思われますか？
