「ハーヴェイ・ミルク」と「アクセルホテル」で考えるダイバーシティのこれから
こんにちは。先日、クライアントからの電話を偶然ワタシが受け、そうしたら「ブログ読んでますよ。(ブログ100選)投票してますから、がんばってください」と言われ、気恥ずかしくも、妙にモチベーションが上がったオノです。みなさんのおかげで、「ビジネスブログ100選」の社長カテゴリーで登録時点より大きくランクアップし、ますますやる気が出ています。一喜一憂せずに、気長にやります。
さて、今日は、「ゲイ」ネタです。まじめに。。
先週末、DVDで「ハーヴェイ・ミルク(The Times of Harvey Milk)」を観ました。少し補足しますと、ショーン・ペン主演、ガス・ヴァン・サント監督の「ミルク(MILK)」ではなく、1984年に制作されたドキュメンタリー映画「ハーヴェイ・ミルク」の方です。ハーヴェイ・ミルクとは人の名前で、彼はアメリカで初めてゲイであることを公言しつつも公職(サンフランシスコ市制執行委員)に当選した人物です。しかし、結局は同じ立場にあったダン・ホワイトという人物にジョージ・マスコーニ市長と共に射殺され、生涯を閉じます。彼の功績は、ゲイのみならず、マイノリティ全般の人々の気持ちを吸い上げ、政治に反映させるために闘ったこと。そして、多くの人の信頼を獲得し、歴史を進めたことです。しかも70年代に! 彼の死の直後、ロウソクを灯して集まった群衆の様子がとても印象的でした。
このDVDは、アップリンクで公開されていた映画を観た一人の社員が「こりゃ、感動もの!」と思って購入したもの。ワタシにそのDVDを貸してくれたその人は、別にゲイではありませんが、何かを固定観念で決めつけたり、フェアでないことが嫌いな人。ワタシ自身もそうなので、彼女がこの映画に感動したのには納得します。そして、ハーヴェイ・ミルクという人物に今また脚光が集まっていること自体に、ある種のムーブメントの始まりを感じます。オバマ政権が誕生した時期と重なっていることとも無関係ではないような気がするのです。
DVDを観たのが先週末。その後、今度は別の社員から別の情報をもらいました。今、書店で売れている「小さな会社のブランド戦略」を出したスターブランド社の会報誌の話題です。ゲイフレンドリーホテル<a href="http://www.axelhotels.com/index.php?lang=en" target=_blank">「アクセルホテル」</a>が紹介されていて、そのホテルのコンセプトに関する話題でした。わかりやすくするために、ワタシはここで「ゲイフレンドリーホテル」と書いてしまいましたが、「アクセルホテル」のスタッフは逆に「ヘテロフレンドリー」と書かれたTシャツを着ているそうです。そこには、「ゲイフレンドリー」でありながらも「ゲイのための閉鎖的なホテルではありません」というメッセージを感じます。
さて。。。
ワタシは政治的な視点でゲイの権利について書きたいわけではありません。ここで書きたいのは、ワタシたちの中にある固定観念や社会通念についてです。社会通念は大人なら知っておくべきことだと思いますが、縛られすぎると幸せな社会は築けません。固定観念から解放されるためには、「自分なり」の尺度を持ったり、価値観や信念、疑問を持つことが不可欠だと思います。
ここで紹介した2つの事例から、幸い今、世の中は「開く」方向へ動き出しているような気がします。人種や宗教なども含めて(もちろん性別も!)、世界全体でダイバーシティが許容されるまでには、まだまだ時間がかかると思いますが、個人個人の意識が集まって社会が成り立っているのですから、自分の意識を開くために一人ひとりができることから変えていくことが大切ではないでしょうか。
みなさんは、どう思われますか?