これからの日本の政治
おはようございます。グラスルーツ小野です。
衆議院議員の選挙結果は、事前に各種世論調査で言われていた通り、民主党の圧勝という結果となりました。
大きな歴史のうねりの中にいて、普通ならちょっとした興奮を味わっていてもいいはずなのに、そんな気持ちにならないのはなぜなのでしょう。アメリカの大統領選挙でオバマ大統領が最終的に選ばれたときは、よその国のことながら、日本の国民の多くはむしろもう少し大きな感慨を味わっていたような気がします。
それなのに、ワタシたちは、自国の政権交替が行われるという歴史的転換期にいながらも、なんだか冷めている。政権交替が実現できたからといって、決して希望を持てるわけではない、というのが大きな理由かもしれません。
今回、民主党に投票した人の心理は、大きく分けると3つに分類されるような気がします。
1)政権交替が行われる政治システムの必要性を感じて、民主党に投票。(システム確立への意思表示)
2)景気状勢や雇用情勢、その他、少子化や高齢社会に対する解決への期待値を基準に、比較論で民主党に入れた。(政策・成果への期待の意思表示)
3)民主党にも期待はできない。でも、自民党に入れたくないし、お灸を据えてやりたい。(現状否定の意思表示)
もちろん、そんなに単純に3つに分けられるのではなく、1、2、3が入り交じった人も大勢いると思います。ただ、1票に込めた思いの中心をどこに置くかによって、今後の民主党政治に対する評価の捉え方が変わってくると思うのです。
1番を軸にした人は、多少中長期的な視点で政権能力を評価することでしょう。
2番を軸にした人は、どちらかといえば、短期的に成果が出なければ、民主党はダメだと評価し、またしても失望することになります。
成果を早く感じたいのは誰でも同じです。でも、問題は評価を下すタイミングです。
来年は参議院議員選挙が控えています。もし民主党政権の成果に対する評価が1年間でNGとされたなら、また、衆参両議院の間にねじれ現象が起きてしまう可能性もあります。
確かに民主党は「官僚依存の利権政治との決別」を謳っていながらも、官公労が支持基盤のひとつになっていることなどもあって、本当に官僚機構にメスを入れることができるのか、という心配はあり、そういう意味では、さらにもうひとうねりが日本の政治には必要なのかもしれません。
でも、その前に思います。なんだかんだ、投票をしたワタシたちにも責任がある、と。早々にダメ出しするのは簡単ですが、総理大臣が毎年変わるような国は世界から信頼されるわけがありません。
どんな目線で民主党政治を観て行くのか、投票したワタシたちのスタンスが問われるのはこれからです。