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見返りなしで協力するチンパンジー

 こんにちは。オノです。

 昨日のニュースで、おもしろい研究結果が報道されていたので、ご紹介します。
 ちなみに私は、毎日同じ時間に家にいるとは限らないので、ニュースはDVDレコーダーで録画して観ています。録画しているのは、夜7時のNHKニュース。本当は、別の番組でもかまわないのですが、毎日録画に設定しようとすると、他の時間帯は他の番組とバッティングしてしまうのです。そんなわけで、今回ご紹介するのも、NHKの19時のニュースがソースになります。

 チンパンジーといえば、人間に近い動物の代表選手。そのチンパンジーにおもしろい習性があることがわかったそうです。自分には何のトクがなくても、仲間のために協力するのだとか。京都大学の霊長類研究所の研究成果だそうです。

 実験の模様を具体的にご紹介すると…。
 2つの部屋に2頭のチンパンジーを入れて、片方のチンパンジーAにステッキを預けます。隣に部屋には、Bという別のチンパンジーがいるのですが、Bの部屋の外、ステッキがあれば手が届く範囲にジュースが置いてあります。AとBのチンパンジーの間は、柵はあるものの、お互いの姿は見えますし、ステッキを渡すことは可能です。そんな状況を設定しての実験でした。

 いったい2人、いや、2頭の間でどのような会話がなされたのかはわかりませんが、映像を観る限り、ジュースがほしいBは柵から手を出して、隣部屋のAにステッキを貸してくれと求めているよう。すると、Aのチンパンジーのその求めに応じて、Bにステッキを渡すのです。そして、ステッキを渡されたBは、それを使ってジュースをゲット。一人で飲みます。
 協力したAには何の見返りもありませんでしたが、Aは見返りを期待していたとも思われない雰囲気を漂わせていました。

 実験は、9頭のチンパンジーを2組にセットして行われたそうですが、全体の59%は相手の求めに応じてステッキを手渡したそうです。また、母子ですと、さらにパーセンテージが上がり、85%から90%の割合で、ステッキが手渡されたと報告されていました。

 さて、私たち人間は、元々協力し合う動物ですが、近代以降は個人主義的な考え方もあって、人間が本来持っていた協力意識が薄れつつあるような。。。
 見返りを期待しないで協力するという動物の意識の源には、いったい何があるのでしょうね。ただのチンパンジーなのに、ちょっと考えさせられました。

 

ブログを書いている人

小野真由美

グラスルーツの代表。組織をただの集団ではなく、チームにするための組織内コミュニケーションはどうあるべきだろう?…なんていうことを、いつもツラツラ考えています。ブランディングやコミュニケーション、チームやリーダシップ系の話題が7〜8割、その他の話題が2〜3割。そんなブログを目指します。ぜひおつきあいください。

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