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ダーウィンの進化論にヒント

 昨日、社会構造の変化について書きましたが、最近読んだ本に、私が20代の頃にカテナの創業者である小宮さんから言われたことが書かれており、時代にマッチしているのでご紹介します。それは、ダーウィンの進化論からのもの。
 読んだ本というのは、「インナーブランディング」(著:甲斐荘正晃氏、刊:中央経済社)です。著者である甲斐荘さんは、インナーブランディングに特化したコンサルを行っている方で、当社とは協業したり、ご指導いただいたりという関係にあります。
 カテナの創業者・小宮善継さんは、私の高校の一回り上の先輩で、当社が創業してまだ間もない頃に飛び込みの電話を掛けて会っていただいたというのが出会いのきっかけでした。「恐竜はなぜ絶滅したのか、進化論で言われている通り、環境に適応できなかった種は滅びる。環境変化に適応できた者だけが生き残れるのだ」。そんな話をしてくださったことを今でもはっきりと覚えています。

 ダーウィンが「種の起源」の中で 、「最も強いものが生き残るのではなく、最も賢いものが生き残れるのでもない。唯一生き残れるのは、変化できるものだ」と書いていることは有名ですが、まったくもってその通りだと思います。
 ところが、私たちは変化が嫌いです。ホメオスタシス(生体恒常性)という言葉がありますが、生物はたとえば体温が変化しそうになると、体を再適温に合わせるために体温調整機能を働かせることによって、自分の体、生物としての個体を維持しようとします。そんな生理的メカニズムの一種であるかのように、私たちは自分の属する組織環境が変化しようとすると、それに抗するかのように、一定のところに留まろうとして、変化と反対方向へ向かう心理的作用が働きます。心理だけではなく、発言や行動にも現れる場合が少なくありません。
 一見すると個が維持できるように見えても、実は種が維持できないならば、結局、個は維持できないはずなのですが、氷河期が訪れるというような大きな変化というのは、そうそう毎日起こるわけではありませんから、ホメオスタシスのような生体の維持機能は毎日の生活に合わせて作られていたとしても不思議はありません。
 個体の維持と種の維持。これらは常に葛藤する関係、軋轢を生む関係で、生物は生きてきたのかもしれません。しかしながら、人間には「知」という機能もあります。学習機能と言ってもいいかもしれません。この学習機能をいかに使って、自分のホメオスタシスをコントロールできるか、コントロールできる集団でありうるか、そんな視点がこれからのビジネスには必要なのかもしれませんね。甲斐荘さんの著書「インナーブランディング」の意図するところも、そういうことであるのだと思います。

ブログを書いている人

小野真由美

グラスルーツの代表。組織をただの集団ではなく、チームにするための組織内コミュニケーションはどうあるべきだろう?…なんていうことを、いつもツラツラ考えています。ブランディングやコミュニケーション、チームやリーダシップ系の話題が7〜8割、その他の話題が2〜3割。そんなブログを目指します。ぜひおつきあいください。

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