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社会のオープン化と公私のボーダレス化。歓迎!

 こんにちは。小野です。

 何を書こうかなと考えることひとしきり。今日は最近、肌で感じる時代の風向きについて書こうと思います。キーワードは「Open(開)」です。オープンと聞いて、「なんだ、オープンソースとか、そんなことだろ? 今さら言うまでもない」と思う方もいるかもしれません。ワタシがここで書きたいのは、むしろ「公」と「私」の関係におけるボーダレスの流れについてです。
 日本では、90年代半ばにインターネットが、2002年頃にはブログが普及し始めました。Twitterが日本で普及しだしたのはまさに去年から今年にかけてです。

 この流れの中で、個人が特別の知識がなくても、「私発」の情報を発信できるようになったブログの登場はまさに画期的な出来事でしたが、実はこの時代、発信といっても、あくまで匿名の利用者が多かったのではないかと思います。それは、言ってみれば「2ちゃんねる」という掲示板が匿名の書き込みの集積であるのと同じで、自分のサイトであっても自分が何者であるか、少なくても実名を書き記す人は少なかったのではないのか、と。あるいは、周囲の人には自分のブログのURLを公開していたとしても、ブログのプロフィールで実名は公開しないなどの切り分け方で、広義での匿名性が保たれていたのではないかと思うのです。しかし、もちろんこれは統計情報に基づいて書いているわけではありません。あくまでワタシの皮膚感覚で感じていることを書いています。実際、ワタシ自身も会社のブログを始める以前に個人のブログを始めましたが、友人には公開していても、広い意味では匿名でブログを書いていました。

 ところが、Twitterの時代になり、大分匿名性が減っているのではないかと感じます。プロフィールの覧を見ると、たとえそれがアルファベットであったとしても、実名を使っている人が増えています。
 ワタシも、最初はどうすべきか迷いました。選択肢は3つです。
1)小野真由美を名乗らない。
2)小野真由美を名乗るが、グラスルーツの代表であることは名乗らない。
3)小野真由美を名乗り、グラスルーツの代表であることも名乗る。
 結論から言うと、3番を選びました。そうしないと、なんだか2重人格になりそうでイヤだと思ったからです。その時点で、周りの人たちがどうであるかを観察していませんでしたが、フタを開けてみると、個人名を出している人が多いことに驚きました。

 実名を出しているからでしょうか。多くの人は、仕事に関連する事柄も、プライベートな事柄も、どちらにも属さない事柄も短い言葉で発信しています。公私の境が感じられません。一番驚いたのはソフトバンクの孫さんです。ユーザのつぶやきにも「やりましょう!」とその場で返信したり、「コンタクトね、◯◯くん」と社員に指示まで出してしまう一方で、大河ドラマの「龍馬伝」を見て泣いた?などともつぶやいています。

 Twitterでつぶやいて何の意味があるのかと考えてしまう人は、「Twitter=個人のつぶやき」という文脈でしか捉えていないのだと思いますが、公と私の境がなくなるという流れは個が中心になるということを意味していますし、建て前社会から本音社会になることをも意味しています。それは個人の幸せにとってとても良いことだと思います。その文脈でTwitterを見ると、つぶやきはただのつぶやきだと思えなくなります。

 一方で、個が中心の社会に移行しているのだとすると、組織に存在し、ただ与えられた仕事をしているだけでは個の存在価値を感じてもらえない社会に変貌していることを意味しています。何ら見返りなく発信しているからこそ、人のリスペクトを集め、その人の存在価値も高まるのであって、出し惜しみしている人の存在価値はどんどん下がるのではないでしょうか。ところが、まだ「発信=自己主張」だという文脈でしかとらえていない人たちもいます。そういう人たちの間では、変に自己主張するのはカッコ悪いと思われているような気がします。この場合、「Twitter=つぶやき」あるいは「Twitter=発信=自己主張」と思われてしまうからでしょうか、「ツイッター? 興味ないから」で終わってしまいがちです。公私のオープン化というような流れについて、切り捨てる(=目を向けない)人が多いと感じます。

 さて、まるでTwitterが時代の中心であるかのように書いてしまいましたが、実はそうではありません。Twitterがなかった時代のアナログ世界を振り返ってみても、実は同じことが言えます。自分は、Giveするのか、Takeするのか。Takeだけの人は、信頼されない。たかが「つぶやき」でも、そんな意味もあるのではないでしょうか。ワタシも、まったくGiveできていませんが、Takeだけでは申し訳ないと思っているひとりです。

 ワタシが書きたかったキーワード「Open」には、さらに別の意味(今日の話が縦軸だとすると、横軸の解釈)もありますが、長くなりましたので、この辺で。少なくても、ワタシはオープンな社会の方が好きだなー。微力ながら、今、自分にできることをやります。ではまた

ブログを書いている人

小野真由美

グラスルーツの代表。組織をただの集団ではなく、チームにするための組織内コミュニケーションはどうあるべきだろう?…なんていうことを、いつもツラツラ考えています。ブランディングやコミュニケーション、チームやリーダシップ系の話題が7〜8割、その他の話題が2〜3割。そんなブログを目指します。ぜひおつきあいください。

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