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フィードバック上手になる

3月4月は年度変わりの企業が多いことから、面談などもそちこちで行われているような気がします。その際に行われるフィードバック。もともとどんな意味があるのでしょうか。

一説によれば、フィードバックというのは、電気工学の用語が語源だとか。「入力と出力のあるシステムで、出力に応じて入力を変化させること」だそうです。軍事用語では「砲弾の着弾点が目標からどのくらいずれているかを射手に伝える」という意味があったり、心理学用語では「行動や反応をその結果を参考にして修正し、より適切なものにしていく仕組み」という意味であったりするようです。

一般に、各企業がどのようなシステムでそれを使っているかはわかりませんが、意外に聞くのは「うちの会社はフィードバックがない」という意見。実際のところはわかりませんが、昔はフィードバックが大切だなどという概念自体がなかったので、それが今も続いていたとしても、まったくもって不思議ではありません。

人は、フィードバックを得ることで視点が広がり、より深く現在地を把握できるようになるといいう考え方に対し、ワタシも同意見です。だからこそ人の成長にとって、フィードバックは重要だと考えています。けれど、その視点で自分の会社を振り返ったときに、どこまでシステマティックに、あるいはコンスタントにフィードバックできているかと言えば、十分にはできていないなという気持ちになります。

一方で、フィードバックというのは、自ら積極的に得ようとすれば、すんなりと得られるものです。要するに「聞かせてください」という姿勢を相手に示せば、多くの場合、何らかの声を聞くことができます。つまるところ、会社の状況とフィードバックが得られない現状とは実は関係がなく、自分次第でいくらでもフィードバックは得られるのです。自分を育てるのが上手な人は、フィードバックを得るのが上手な人です。上司も部下も、双方でフィードバックを大切にしていく姿勢を持つことが必要なのでしょうね、きっと。

さて、フィードバックでは、入力と出力のギャップを明確にすることが重要なのだと思いますが、ということは、入力の「前提」が何だったのかがより重要だということになります。「前提」があって、はじめて検証もでき、問題や原因を探ることができるからです。ところが、この「前提」がとかく曖昧になりがちです。

「前提」というのは、自己分析があって、その上で「だから、こうしよう」という一種の仮説めいた計画をつくることだと思うのですが、多くの場合、自己分析でつまずきます。なぜ、自己分析が難しいのかといえば、たとえばプライドと上手に折り合いをつけることができず、今の自分の弱い点を直視するのが難しいからなのかもしれません。直視すべきは、弱い点だけではなく、強い点もなのですが、後者だけを見つめていては、井の中の蛙になりかねません。両方をバランス良く、素直な気持ちで受け入れることが大切だと思います。自分の弱い点だって、自分の一部なのですから、愛すればいいのですが、なかなか簡単には割り切れないところが人間の人間たるゆえんなのかもしれません。

エラそうなことを書きましたが、フィードバックは上司から部下へとは限りません。上司も、部下からフィードバックを得なくては自分を成長させられません。
なるべく部下の成長に役立てるようなフィードバックをし、と同時に、上司であるワタシ自身も部下からフィードバックを得ないといけませんね。

当社も面談が始まっています。成長に役立つ、前向きなコミュニケーションの場にし、みんながフィードバックされ上手、し上手になりたいものだと思います。

ブログを書いている人

小野真由美

グラスルーツの代表。組織をただの集団ではなく、チームにするための組織内コミュニケーションはどうあるべきだろう?…なんていうことを、いつもツラツラ考えています。ブランディングやコミュニケーション、チームやリーダシップ系の話題が7〜8割、その他の話題が2〜3割。そんなブログを目指します。ぜひおつきあいください。

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