「ファシリテーション」をご存知ですか?
ファシリテーションという言葉をご存知ですか。最近、そんなご依頼やご相談が増えています。問題解決するための議論や合意を形成するための議論を設計し、ナビゲーションしていくような役割の人をファシリテーターと言いますが、私たちはファシリテーターとしてその会議に参加します。
これまで会議といえば、決まった人ばかり発言する、議長役のリーダーの腹の中には結論があるのでは?と参加者が思っている…などの問題があって、そのため結論が出ても、今ひとつ他人事になって実行されないということが起きがちでした。
ファシリテーターはプロジェクトのリーダーではなく、参加者が平等に自分の意見を言えるように、中立的な立場で参加し、効率的かつ最大の成果が出るよう議論の設計と意見の交通整理を行います。ファシリテーターが議論を設計する以上、議論のテーマには精通している必要があり、私たちに依頼されるのは、広報やブランディングといったテーマです。
一般的に、ファシリテーターは、次の3つを担う必要があると言われています。
1)何回の会議で、何を議論するのかを設計する「プロセスデザイン」
2)その会議の参加者がロジカルに考え、見える化してわかりやすく進めるための「プロセスマネジメント」
3)意見が分かれてしまったときにどうやって着地させるかという「コンフリクトマネジメント」
ワタシにとって、「プロセスデザイン」や「プロセスマネジメント」的なことは、社内の企画会議でも行っていることなので、簡単だとは言いませんが、特別なことでもありません。が、しかし…。参加者全員が、ロジカルに話し合うことに慣れているとは限りません。参加者が混乱しないように進めるには、一工夫も二工夫も必要です。特に、話の文脈がわからないと、誰でも混乱しますし、議論のお題の意味がわからないと、意見を言うにも不安になり、モチベーションが下がるものだと思います。
ですから、スキルも大切ですが、一番大切なことは、参加者の気持ちを考えること。先週金曜日に行ったファシリテーションは、「ブランディング」がテーマで、その第1回でしたが、「ブランディング」という言葉を含め、カタカナは極力使わないという方針で臨みました。
そして、もう1点、大切だと思うことは、ファシリテーターであるワタシ自身が楽しんでいることです。眉間にシワを寄せている人が進行していたのでは、会議が楽しいはずがありません。3時間半の会議でしたが、参加された皆さんの意識も高く、ワタシ自身も楽しめたので、まずまずのスタートだったと思います。
3カ月後に、参加者自らが出した答えに納得でき、気持ちが一つになれたらいいですね。これからが楽しみです。