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「成功」ってなんでしょう?

 ある人と、ちょっとした雑談から、その人の成功戦略について、意見を求められ、ワタシの宿題にさせてもらいました。こんなとき、安請け合いするのが、ワタシの常なのです。前回書いたような「おめでた力」を発揮して、乗りかかった船という感じで、引き受けてしまいます。そして、アタマの中で「責任負えるのか?」と自問。そして、その答えは「責任など負えない。ただ率直に思ったこと、考えたことを言う」なのです。ワタシに限らず、人は責任なんか、負ってくれません。だから、あなたも、ワタシに意見を求めたその人も周囲の意見に振り回されてはいけません。

 先週の金曜日にJwaveを車の中で聞いていたら、陸上の為末大元選手が「周囲の人に意見を求めれば、いろいろな人がいろいろな意見を言ってくれる。それを聞きすぎてしまうのも違うし、遮断するのも違う気がする」と語っていたのが、印象的でした。為末さんは、「前例がないときは、決断するにも判断基準がないので、結局、自分の感覚を頼りにするしかない」と語っていました。感覚というのは、気持ちがいいとか、そんなことです。ワタシは、その意見に激しく同意します。結局は、自分の動物的感覚の方が、ロジカルなことよりも上だとワタシは思っています。その感覚を頼りに決断する方が後悔が少ないように思います。ロジカルな理由ではなく、その動物的感覚を信じること、もしかしたら、それを信念と言うのかもしれません。

 さて、話を元に戻して…。「どうすれば、成功するか?」という問い。それ以前に「成功」って何なのですかね〜? ある人は、普通の人よりもお金を稼げている状態と言うかもしれませんし、別のある人は、人から認められた状態と言うかもしれません。あるいは、他の答えもあるのかも。

 確かに経済力や知名度は、社会的に言えば、わかりやすい「成功」の尺度です。けれど、「成功」って、本当に「状態」なのでしょうか? ある状態を継続できていることが「成功」なのでしょうか? ワタシは、「成功」をある種の「状態」ととらえることには懐疑的です。むしろ、「ある刹那の連続」なのではないかと思っています。「ある刹那」というのは、喜びを分かち合える瞬間ということかもしれません。

 成功は、いわば喜び体験であり、それが何度も重なって起きていれば、成功なのではないか?という考え方です。

 ワタシが成功とは「状態ではない」と考えるのは、人生は順風満帆であり続けることはないということがこの歳になったからこそわかっているからかもしれません。経済的にも、社会的評価も安定し、上昇していけるに越したことはありません。でも、生きるというのは障害物競走ですからね。障害は必ずあります。それを乗り越えたときに、その喜びを分かち合える人がいるかどうか、これは成功の尺度というよりも、幸せの尺度として重要だと思います。
 またワタシが成功イコール「喜びを分かち合える瞬間が連続している状態」と考えるのは、ワタシの価値観に「一人勝ちしても自分は幸せではない」という思いがあるからかもしれません。

 さて、ワタシの宿題。ワタシが一方的に成功戦略を考える前に、その人の「成功」の定義、何をもって成功と言うのかを聞いた方がいいですね。それを聞きに、飲みにいかなくっちゃね!

ブログを書いている人

小野真由美

グラスルーツの代表。組織をただの集団ではなく、チームにするための組織内コミュニケーションはどうあるべきだろう?…なんていうことを、いつもツラツラ考えています。ブランディングやコミュニケーション、チームやリーダシップ系の話題が7〜8割、その他の話題が2〜3割。そんなブログを目指します。ぜひおつきあいください。

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