たかが雪かき、されど雪かき
今日はすっかり雪景色。寒い一日でしたね。わが家の場合、エアコンのフィルターの掃除をしていないのが原因という説も…。皆さんは、どんな三連休でしたか。
今日は、雪が降ったので、「雪かきは社会的責任」という父から聞かされた話をネタに書きたいと思います。
父が70代の前半ぐらいだった頃のことです。雪が降って、私が両親が道で転んでは困ると心配し、「むやみに外に出ないように」と言ったときに、父がこんなことを言いました。「雪かき」についてでした。
「自分の家の前の道で、誰かが転ばないように、雪かきをするのはその家の役目だと思っている」と。多分、娘に心配させたくはないけれど、自分たちなりにできることはやっていく、という意思だったのだと思います。
親のことは心配。でも、父の考える社会は素敵だなと思いました。そして、70代の前半というのは、今の時代、若いです。それで、当時のワタシは「なるほど」と思って、それ以上は言いませんでした。
さすがにそんな父も80代の半ばになって、人様のために雪かきするよりも、ここで転んで娘に負担をかけたくないと思うのでしょう。最早、道路の雪かきはしません。
さて、今日、両親の暮らす家から自宅に戻って、ワタシが最初にしたのは「雪かき」でした。それは、マンションの入り口から駐車場までの間がスロープ&カーブで、すでに7〜8センチ近く積もった雪を目の当たりにして、新雪のまま坂を下る自信が持てなかったからです。その雪かきをしながら、この雪かきは「自分のため」だなと思いました。父の言っていた、近隣のため、社会のためではないな、と。
駐車場に車を入れた後、マンションの玄関の前の道の雪かきをしてみました。みんなが自分以外の他人のことに思いを巡らせるような社会になったら、素敵だなと思いながら。たかが雪かき、されど雪かきですね。