「スターウォーズ」に学ぶ人の成長〜自分を知るということ
ゴールデンウィーク、いかがお過ごしでしょうか。
私の後半は、休暇をいただいて蓼科に行ったり、高校時代の友だちが合宿に来たり、合間を縫って少しだけ仕事をしたり、「スターウォーズ」が連続して放映されているので録画して観たり…というような、目玉はありませんが、細切れにいろいろ楽しんでリフレッシュしたいと思っています。
さて、「スターウォーズ」でジェダイとシスの関係を観ながら、何か示唆されるものを感じて、それが何なのか考えてみました。うまく言えないのですが、ワタシの価値観のどこかでひっかかりを感じたのです。
それが何かといえば、「自分を観る」ということでした。実は、先週は社員との面談週間でした。当社の場合、1年間の振り返りシートと今年度の目標シートを出してもらい、それに基づき面談を行うのですが、それらのシートはアピールの場であったり、査定に直結したようなものではなく、現在地の確認と成長のステップをどう作っていくか、そのイメージを共有するためのものです。
そのときのコミュニケーションで重んじているのが、自分の何が観えていて、何が観えていないかです。部長のNさんは成長プロセスが4つの段階に分かれると考えていて、2段階目に行けたら誰しも「おめでとう!」だと言います。ワタシもその考えには賛成しています。4つの段階とは次のようなものです。
(1)自分ができないことを知らない段階
(2)自分ができないことを知っている段階
(3)意識すればできる段階
(4)意識しなくてもできる段階
そして、当社では、若いときほどスキルよりも自分のOSをバージョンアップする方法を知ることが重要だと考えています。OSをバージョンアップできるというのは、「自分に観えていない自分があると知っており、自分ができないことを見つけ出す能力を養う」というようなことです。なぜ、これがそれほど重要かといえば、できないことを見つけるというのは、成長材料を見つけることだからです。しかし、一般的に多くの企業はまずスキルで評価するのではないでしょうか。そういった先入観があるためか、趣旨説明が不十分だったりすると、社員の方もスキルのことばかりに目が向いた内容でレポートを書いてしまいがちです。でも、いくらスキルがあっても、土台ができていなければ、いつか成長は頭打ちになる、それがワタシの考え方です。本来、何歳になっても成長するのが理想なのに、です。
自分のOSを自らバージョンアップできるうようになるためには、自分と向き合うことがとても重要なのですが、学生時代にも、社会人になってからもそのような自己との対話が重要だという指導はあまりされないようです。本当は、サバイバルする上で、これほど重要なことはないのに、なぜか学校ではそれを教えないのですね。
「スターウォーズ」を観ながら思ったのは、自分のことを知るというのは、自分の心のダークサイドも知ることなのだろう、という点でした。自分は、どんな時に不安を感じるのか、どんな時に人に迎合してしまうのか、どんな時に自分を良く見せたいと思うのか…等々、これを「スターウォーズ」の世界観に置き換えると自分のダークサイドなのだなぁと思ったのです。「恐れは怒りに、怒りは憎しみに、憎しみは苦痛へつながる」。マスター・ヨーダに代表されるジェダイの教えの根底には、そういったものがあります。恐れている自分を直視しなければ、恐れていることに気づかず、知らないうちに憎しみや苦痛を抱いてしまうのが人間ということなのでしょう。
スキルの前に、自分の根幹(それを「軸」というのか、「OS」というのか)をつくることが先。その根幹づくりは、企業が担うというよりも、本来教育の役目だとワタシは思います。安倍さん、よろしく!