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プロ意識(傲慢さと誠意)

こんにちは、オノです。

私事で恐縮ですが、ワタシは今、来年3月末に完成予定のマンションの購入を決めました。目下、セレクトプランを選んだり、ちょっとした仕様変更のオーダーを出しているところです。その過程で、いろいろと思うことがありました。

マンションの設計に関わる人たちは、実はまったく住む人の気持ちに立っていないのではないか…。ちょっと極端な言い回しですが、そのように感じています。マンションを購入した経験のある別の人と話をしても、同様の言葉を漏らしていました。

たとえば、ウォーク・イン・クローゼットという名の使いにくい収納スペース。大抵はL字型にハンガーを吊すパイプが設置されています。でも、同じ面積ならL字型のウォーク・イン・クローゼットよりも、一列に並んだ普通のクローゼットの方が断然使い勝手が良いとワタシは思います。よほどの豪邸で、よほどゆとりのあるウォーク・イン・クローゼットでない限り、L字型の収納はデッドスペースが多く、使い勝手も悪い…と思うのは少数派なのでしょうか。

ふと思ったのですが、こういったことが起きる原因は、片付けをしたことのない男性が図面を書いているからではないかと。片付けをしていると、極端なことを言えば、あと3センチで入る、入らないということが起きますし、縦に積むのと、横に並べるのとではどちらが使い勝手がいいか、選択に迫られます。考えたことがあれば、すぐにわかるようなことなのに、図面を見ると、どうしても素人さんが考えたようにしか見えないのです。

もっと穿った見方をすれば、設計している人の心理の中に、ウォーク・イン・クローゼットの方が進んでいる、欧米的でカッコいいだろ?満足だろ?という傲慢さや安直さがあると感じるのです。

最近のマンションは、セレクトプランがあったりしますが、そのセレクトプラン、少なくても今回のケースでははっきり言って使い物になりませんでした。デベロッパーは選べる価値を出したつもりなのでしょうけれど、選びたいものがない状況では価値もへったくれもありません。

いえ、文句を書きたかったわけではありません。ここからの学びについて、書きたかったのです。

それは、相手を知ろうとする誠意についてです。たとえ、自分自身は片付けが苦手であったとしても、自分の仕事とそれを買う人の関係を考えれば、収納で困っている点をもっと知りたくなるものだと思います。買った人に満足してもらいたい一心で。でも、自分の仕事の意味がわかっていないと、相手を知ろうという気持ちは湧かないのかもしれません。誠実に知りたいと思うか、思わないかは、自分の仕事と相手の関係の消化吸収能力、言い換えればプロ意識にかかっているのだと思いました。

先ほど「片付けをしたことのない男性が図面を書いているからではないか」と書きましたが、コーディネート役として間に入っているのは女性ですが、反応としては似たり寄ったり。男性だから、女性だからというわけではないのだろうと思います。

要は、どれだけ真剣に利用者と向き合っているか。利用者の満足度を考えているかですね。相手側の気持ちになれないのは、その人の想像力の乏しさだとも言えますし、傲慢さなのでは?と、敢えて辛口で言いたいです。

相手の気持ちに立てる人間でありたいし、その目線で自社サービスをチェックしたいと思った週末でした。
 

ブログを書いている人

小野真由美

グラスルーツの代表。組織をただの集団ではなく、チームにするための組織内コミュニケーションはどうあるべきだろう?…なんていうことを、いつもツラツラ考えています。ブランディングやコミュニケーション、チームやリーダシップ系の話題が7〜8割、その他の話題が2〜3割。そんなブログを目指します。ぜひおつきあいください。

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