なぜ社内報は「〜ついて型」に陥りやすいのか?
月が明けて、もう9月。。。今年もまもなく4分の3が終わってしまうのかと思うと、時の早さに驚くばかりです。そんな焦るワタシを癒してくれるのは、竹内まりやの「人生の扉」という曲。とても良い詩です。
さて、「ER」という言葉をご存知ですか?
圧倒的に多くの方はテレビドラマ「ER-緊急救命室」を思い浮かべるのではないでしょうか。PR、IR…ときて、ER! これがヒントです。エンプロイー・リレーションズ(Employee Relations)ですね。
元々は、Employer - Employee(経営層-従業員)の間の信頼関係を築くと同時に、従業員のモチベーションを高めるためのコミュニケーション活動を指したのだと思いますが、従業員と部門、部門と部門、従業員と社会の間の関係作り支援を含めた活動を含んでいるととらえる方が、ワタシとしてはしっくり来ます。
でも、残念ながら、「ER」という言葉を知っている人はとても少ない。「ER」以前に、「PR」という言葉の「R」が「Relations」から来ていることを知っている人も、昔より増えたとはいえ、世の中全体を見たら少ないような気がします。
では、日本語で最もよく使われている言葉といえば…? PR→広報、ER→社内広報ではないでしょうか。PRが広報で、ERが社内広報だったとしても、どっちでもいいじゃないかと思われるかもしれません。実際、言葉自体はどっちでも良いのですが、ワタシは、「報」という一文字が含まれているために、広報部や社内広報担当者の皆さんの気持ちを惑わせてしまっているのでは?と考えています。
「報」は、報道の「報」。
goo辞典で「報道」という言葉を調べると、次のように書かれています。
(1)告げ知らせること。また、その内容。
(2)新聞・ラジオ・テレビなどを通して、社会の出来事などを広く一般に知らせること。また、その知らせ。ニュース。
「報」という一文字があるために、多くの社内報コンテンツが「〜について紹介します」「〜について語っていただきます」というパターンに陥っているのではないか、と考えています。ワタシはこれを「ついて型」と呼んでいます。
業界の重鎮である福西七重さんが書かれた「もっと冒険する社内報」のタイトルのように、「〜について紹介します」というパターンから抜け出て、もっと冒険する社内報が増えれば、企業も人も元気になる。そんなふうに思えてなりません。
え? 「〜について紹介します」というパターンではない社内報ってどんなものか? それは、いくらでも考えられます。社内報版プロジェクトX、社内報版自己啓発書、社内報版徹子の部屋…。社内報にはたくさんの可能性がありますよ!
(追伸)
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