自分次第という価値観
「史上最高のセミナー」という本を読みました。これは、当社社員のYさんから推薦された本です。借りてから、しばらく読めずにいたのですが、正月休みを機に、ようやく読むことができました。この本は、成功し億万長者になった人々にインタビューするというあるアメリカのあるラジオ番組の内容を書籍化したものです。インタビューされているのは、全部で7名。
アンソニー・ロビンズやマーク・ビクター・ハンセンに影響を与えたとされるジム・ローン、チョコチップクッキー会社の創業者であるウォーリー・"フェイマス"・エイモス、「金持ち父さん」シリーズの共著者シャロン・レクター、「はじめの一歩を踏み出そう」の著者マイケル・ガーバーなど、日本人からするとたとえばビル・ゲイツやスティーブ・ジョブズほどには有名ではありませんが、究極の成功者であることは間違いありません。
この本を読んで、なんだか同じようなことが繰り返し述べられていて、おもしろくないと思うのは間違いだと思います。むしろ、この本の優れた点は、成功した人たちのさまざまな談話から、いったい何が彼らに共通しているのか、その共通点を探るというお楽しみを得られることです。実際に、読んでみて、とても多くの共通点があることがわかりました。
(1)自分の人生は自分次第という人生観である。だからこそ自分の人生を他者のせいにせず、コントロールすることが重要だと思っている。
(2)自分がそれにふさわしい人間になれたら、富は後から付いてくると思っている。
(3)自分が望む未来を書き出したり、視覚化することの重要性を認識している。
(4)得たものの10%は社会に還元するのは当然と考えている。
(5)マスターマインドグループというものを持っている。
(6)同じような本を読み、影響を受けている。
他にもあるかもしれませんが、最低限、上のような点が、この本に登場する人々に「共通している」と感じました。そして、共通していないこと、その人特有の事柄の中にも、大変感銘を受けることが多々ありました。すべてに触れきれませんが、そのひとつを挙げるなら、ジャック・キャンフィールドのこんな言葉、「頼み方をマスターすれば、自分が望むものを手に入れることができるんだよ」です。彼は、多くの人は、頼み方を知らないか、あるいは頼んで拒絶されるのがイヤで、頼むことをしないと言います。これは、真実を言い当てていると思いませんか? そんなふうにハッとさせられる指摘が多々ありました。
さて、登場する人たちが口を合わせて語っていることの(1)番目、(2)番目について。すなわち、人生の結果は、誰のせいでもなく、自分次第である、金持ちになることは目的ではなく、どんな人間になったかの結果である...ということについて、あなたはどう考えますか? 私は、私自身の人生観に、とても近いものがあると感じました。
ところが、人間ですから、邪念というものと格闘することがあります。たとえば、私は、原則「自責」ですけれど、邪念が起きることがあります。
たとえば、今起きていることは、自分にはどうしようもないことだし、これは自分の責任ではない...と思おうとしたり、何でこんなことになってしまったのか、こんなはずではなかった、なんで?なんで?...と思ったり。現実を受け入れるのに、すんなりいかない場合があります。そういうときは、自分でもゲンナリします。
でも、成功した人たちの考え方はそうではないんですね。彼らは、素早くリセットして、むしろ早めに失敗して立て直すことを前提にしているようにさえ見えます。
そういう人生を送りたいものですね。
私たちは、自分の人生をコントロールできる。実にシンプルな原理原則だと思います。なのに、多くの人は「自分の人生をコントロールするのは簡単ではない」と考えがちです。そこを疑ってみること、人生を変えるためには大切かもしれませんね。
人生への思い込みを払拭したい時、この本はお勧めできます。ご興味がありましたら、ぜひ読んでみてください。