努力? それともお金?
こんにちは。
今日は、お金と努力の話を少しだけ。。。
つい最近、ある企業にお勤めの若い方から、こんな質問をもらいました。
「この課題は、お金を掛けたら、解決できるのでしょうか?」
その方は、20代後半。とても好青年ですし、とても創造力溢れる優秀な方です。
目の前に社として取り組むべき課題があり、ご自分もその問題の解決に一役買いたいと前向きに思っている、と同時にスピードも求められている、そんな状況での質問でした。質問の背景にあるのは、マーケティングや顧客とのコミュニケーションであり、売上拡大です。
さて、皆さんなら、どう答えますか?
マーコムの課題、お金をかけたら解決できるのでしょうか?
確かにね、、、私たちは、お金というのは、いろんなことを肩代わりしてくれる、一種の代替え戦法だと思っている面があります。たとえば、ルーティンな作業(まったくブレインワークが伴わない作業)をアウトソースできれば、効率が良くなるのではないか、などと思います。それは、あながち間違いでもありません。状況を変えるためにどうしたらいいのか、この問いへの答は難しいです。
で、、、、
皆さんなら、この若者の問いに何と答えますか?
「この課題(マーケティング的課題、どうしたら売上が伸びるかという課題)は、お金を掛けたら、解決できるのでしょうか?」
私は、応えました。「お金だけで、すべてが解決できることは、世の中にない。絶対に、努力が必要です」と言いました。お金があることによって、今まで以上により良くなること、短期的に良い成果になることはあります。でも、当事者の努力なしで、お金だけで何かが素晴らしく継続的に良くなることはないのではないでしょうか。いえ、もしかしたら、分野を広げれば、そういうこともあるかもしれません。
でも、ことマーケティングやコミュニケーションについていうと、お金だけですべて解決することはないと思うのです。なぜか? マーケティングやコミュニケーションというのは、他力本願であってはならない分野だからです。
お金を使って、外部に何かを任せて、偶然に良い結果が出ることはあるかもしれません。でも、マーケティングやコミュニケーションは、トライ&エラーをし、学習してなんぼ、内部にノウハウを貯めてなんぼです。そうやって、ノウハウを貯金することに意味があるのだと思います。
だから、最低限、頭で汗をかくこと抜きにして、成功の方程式を導き出すことはありえないし、一時ラクして成果を得られたとしても、それが永続的に続くこともありえないと思います。
「そうですよね...」と彼は言いました。そう、その意気でがんばってください!
さて、、、、ここで、別の問いが生まれてきます。
彼のような担当者が、トライ&エラーをし、PDCAを回しながら、ノウハウを貯めることが当社のためになるはずだ、と思っていたとします。でも、社内の意向がそうなっていなければ、どうなるのでしょうか? トライをさせても、エラーをゆるさなかったら、どうなるのでしょうか? エラーを許さないのなら、「PDCA」という概念自体、そもそも成り立たないことになります。
大事なことは、組織として、ノウハウを貯める覚悟で、トライ&エラーをすることだと思います。努力なくして、お金だけで解決できることは、ありません。そして、その努力は精神論のためにするのではなく、仮説検証のためにする。そういうビジネス感覚が大切なのではないでしょうか。...と、エラそうに書きましたが、私自身もぜんぜん出来ているとは言えません。でも、それを志向すること自体が大切なのだと思います。
お金だけで、解決できることはない。そう潔く覚悟を決めて、自分のトライを最大化したいものですね。
今週も、いい1週間になりますように!