ムードをつくるのはだれ?
梅雨、明けましたね〜
急激に夏が訪れて、寝苦しい夜にエアコンをつけようか、迷います。
さて、今日は、「ムード」の話。
組織に属して毎日仕事をしていると、
組織内のムードが日々変わることを感じますよね。
このムード、いったい誰が作っているのでしょうか。
あるお客様のプロジェクトのキックオフで、
私は、ムードメイキングを議題にあげさせていただきました。
その際、ムードをつくるのは上司の役割ではないか、という意見が出されました。
あなたは、どう思いますか?
「そうでしょうか? 上司がムードをつくっているのでしょうか?」
私はその場でそういった問いかけました。
ムードというのは、そこに関わっているすべての人たちによって、
つくられるのではないですか? と。
「まあ、それはそうですよね」
そんな反応があって、そこからプロジェクトのムードをどうコントロールするか、
という議論になりました。
私が学んだリーダーシップでは、
その「場」に現れるムードには、12のタイプがあるそうです。
その半分は何かしらネガティブな状況が起きている時のムードです。
その場に現れているムードを察知することが、リーダーの大きな役割の1つですが、
リーダーがムードをつくりだしているわけではありません。
その場のムードを作っているのが、
自分も含めたそこに関わる人々なのだと、各自が自覚することはとても重要です。
つまり、あなたのその佇まいが、場に大きく影響を与えているのです。
あなたがそこで暗い表情をしているとか、
興味のなさそうな表情をしているとか、
所在無さげに、下を向いて座っているとか、
椅子にのけぞって座っているなど、
そんな小さなことが実はとても大きく場に影響を与えています。
例えば、腕組みをして会議に参加している人が1人いるだけで、
その存在は場に重苦しい影響を与えている可能性があります。
私も、そのクセがあります。腕組みをしがちなのです。
私が、そのクセを直すことができないなら、
どこかで柔らかさを補う努力が必要なのです。
ところが、多くの人は自分の佇まいが場に影響を与えているとは思っていません。
自分なんて影響を与えるはずのない小さな存在だ、そんな思い込みがあるからです。
しかし、振り返ってみてください。
あなたは、周りの人の表情やカラダの姿勢を見ていないでしょうか?
見ていますよね?
そういったものから気分を読み取り、
気分と気分が重なって場のムードが出来ていきます。
一番重要なのは、それぞれの人たちが良い場を作ろうという姿勢で、
その場に臨むことですが、もう一方で重要なのは、
ムードが悪くなった時に、リカバリーする方法を持つことです。
ムードが悪い状況が続くことを望む人はいません。
であるならば、そこに風穴を開ける工夫があっても良いのではないでしょうか。
冒頭でお話ししたそのお客様の会議では、
ムードが悪くなったと感じた時、どういう行動するか、ルールを決めました。
隠語を決めたのです。具体的には、
「○○○へ、行きましょうか?」
「ちょっと今、○○○って感じになってませんか」など。
○○○に入るのは、某人気珈琲チェーンの名前です。
隠語...というのは、まさにお客様の知恵でした。
最初の案は「(気分を変えるために)お茶でも飲みに行きませんか?」でした。
でも、本当にただお茶を誘いたい時に紛らわしいので、
その会社の近所にない珈琲チェーンの名前を隠語として使うことにしたのです。
たわいもない事かもしれません。
でも、ムードが悪い状態を長引かせることを避け、早めにリカバリーする、
そのための工夫として、ムードが良くないことを言いやすい環境にしておく。
気心が知れている間柄ではない時には有効な手だてです。
なにしろ、誰も悪いムードが続くことを望んでいないのですから。
今日のまとめです。
一人でもできること:
ムードは自分もつくっていると自覚すること。
みんなでできること:
ムードが悪くなったから変えようというサインを決めておくこと。
さ、いよいよ夏も本番ですね〜
今週も良い1週間でありますように。