性(さが)を知って、さがを生かす
こんにちは。先週、私の周りで起こったいくつかの出来事には共通点があって、それが何かといえば、「性(さが)を知って、さがを生かす」ということでした。
遠方から訪ねてこられたある方のケース。入り口は、社内報のご相談でしたが、整理をしていくとその方ご自身の生き方や価値観と今の仕事をどうつなげるかという問いが根っこにありました。本当に心が動くことは何なのか、理屈でなくやりたくなってしまうことは何なのかを知った上で、方向性を考えたらいいのでは?と、まるで新宿の母のようなアドバイス(笑)
またコーチ業のある友人は、自分の立ち位置を変えることにした、と。経歴やスキルを社会に役立てることは目的ではなく手段で、本当の目的は自分が心から願っていること、その価値観を広めることだとわかった、と言いました。
よく若い時には「やりたいことをしたい」「やりたいことを見つけたい」という思いがあって、それが見つからないと焦るという話を聞きます。やりたいことがあるフリをしてしまうということさえ聞いたことがあります。
「やりたいこと」という響きには、具体的な「絵」と「向き」で示された「意思」と、その先にある「コト」が感じられます。それは、当然、「未来」の話になりますよね。だから、勝手な想像をして、こういうことをやってみたいという好奇心をベースに、どんどん妄想して「やりたいこと」を描く人もいます。
ですが、そういうことよりも先に、「今」の自分が、めっちゃワクワクするシーン、頼まれてもいないのにやってしまうこと、幸せや充足を感じる瞬間、そいういうものがあるはずです。これをやっていると、あるいはこんな状況になると「燃える!」「前のめりになってしまう」という経験は、誰にでも絶対にあります。それは、想像よりもまちがいなくリアルです。
私は、「やりたいこと」というのは実はすごくシンプルで、そうやって単純に心が踊ることではないのかなと思います。しかも、「こと」と言っても決して仕事的な定義ではなく、性(さが)のようなものだと思います。だから、さがを自覚しないと、生かしようがありません。
では、私自身はどんなことに心が動かされるのでしょう。それは、誰かと心でわかりあえる瞬間にいること。家族のように安心してお互いが心を開いている瞬間にいること。さらに欲張るなら、その関係で何かを達成しようとする状況にあること。そして、それは案外簡単ではないので、プレシャスに思え、だからこそ心がうずくし、少しでもわかりあうために、伝え合うことに一生懸命でいよう!ということを広めたいのだと思います。
2015年もあと10日。慌ただしい年の瀬をお元気でお過ごしください!