「お金」は生き方、信頼の築き方
今日は「お金」の話です。
というのも先日ある人と話していたときに、
結局誰かを信用できるかどうかは、お金がバロメーターになる...
金銭的責任をまぬがれようとして逃げる人は信頼できない...と
という話になったからです。
確かに。親子、夫婦、友人、恋人、上司部下...、
あらゆる人間関係でお金を軸に、人は相手の価値観を推し量っていますよね。
ですので、今日はお金を巡っての信頼関係について考えたいと思います。
私は、お金に関する個人の行動は「価値観」の表れであり、
「生き方」と言っても過言ではないと思います。
たとえば、、、、
ある人は、収入を得ても、お金をまったく蓄えずに生きていきます。
ある人は、貯金が第一で、使う時は慎重に慎重を重ねて使います。
ある人は、昼食代を人に借りたのに、返すのを忘れてしまいます。
ある人は、貸した昼食代を返してほしいと言えずに悶々とします。
ある人は、クラス会の後の二次会で、必要ないのに友だちにご馳走したりします。
ある人は、ご馳走になることを嫌い、決して「甘えるね」と言いません。
ある人は、お金を借りようが、得た後はそれを忘れて奔放に振る舞います。
ある人は、お金を人から借りるなんて、ありえないと思っています。
ある人は、年上なんだから自分が多めに払わないと...と思っています。
ある人は、住宅ローンを組むことは、縛られて生きることだと思っています。
ある人は、どうやったら大富豪になれるかを考えて生きています。
ある人は、自分はこのくらいの収入が身の丈だと思って生きています。
これを読んでくださっているあなたご自身も、お金に関する人の思考や立ち振る舞いを見て、
あれ、自分とは違うなと思ったことはあるのではないでしょうか。
なんか、うちの上司、セコいなあ...と思って、幻滅したこともあるかもしれません。
反対に、部下の金銭感覚的なモラルが低くて、
どう指導しようか悩む...という方もいるかもしれません。
悪い例ばかりでなく、感化されるような金銭的な価値観に出会うこともある。
私自身は、、、、
お金で信頼できない人とはビジネスをしません。
たとえば、納品完了後に値切ってくるとか、
発注責任をうやむやにして、キャンセルしようとするとか、
◯◯が入金されたら支払う、と無関係なことを持ち出すとか。
でも、私の常識は意外にも社会の常識ではないらしく、
そういう輩も社会には案外たくさんいます。
そんないい加減な人との関係は保たないとしても、
だからと言って正論を振りかざし、交渉を受け付けないわけではありません。
仕事ですので、最初と今とでは状況が大幅に変わってしまい、
当初の想定通りには行かなくなってしまうことはお互いにあります。
そんなとき、自分のことばかりでなく、お互いの立場を鑑みて、
フェアな態度で落としどころを探れるかどうかが、
信頼関係を築くためにとても大切だと思います。
そう、ビジネスにおける信頼関係は、むしろ状況が変化した場合にこそ
築けもするし、損なわれもすると言えるのではないでしょうか。
今日の視点のその1は、《状況変化の時こそ、金銭的な関係が
信頼関係を分けます。その時何を大切にしますか?》です。
さて、お金問題の中でも、人の価値観を左右する基準の一つが、
お金を「借りる」ことに対してだと思います。
多くの人は、「お金は借りたくない」と思っています。
ある意味、健全なことだといえますよね。
でも、この「借りたくない志向」の奥には何があるのでしょうか。
実は、人に頭を下げたくない、とか、
借り入れることによって、負い目を感じたくない等々があるのではないでしょうか。
つまりは、金銭的「借り」以上に、精神的に「借り」をつくるのがイヤだ、
ということがあるのかもしれません。
でも、、、ちょっと立ち止まって考えてみましょう。
私たちは、一人では生きていけません。
仕事をして、それにお金を払ってくれる人がいて、
それが報酬という糧となって暮らしていける。
誰かのおかげで暮らしています。
その時点で、「借り」を作って、「借り」を返しながら生きています。
「借り」を作らずに暮らすことなどありえないのではないでしょうか?
だとすれば「借りを作りたくない」という考え自体が不遜なのかも。
私はお金を借りることを悪だとは思いませんし、
そこに負い目を感じる社会に発展はないと感じます。
ありがたく借りて、それを有効に使って発展させることが
貸してくださった相手への信頼に応えることだと思います。
そのために、絶対に約束は守らなければなりません。
お金はむやみに借りていいものではありませんが、
「借り入れ = 悪」というふうに考えるのは、
人生を狭め、ビジネスを狭めるだけのような気がします。
というわけで、今日の視点のその2は、
《精神的に借りを作りたくないと思う人生と、そもそも人に借りて生きるのが人生であり、
それを返すのが人生と、どっちを生きますか?》ということです。
お金を巡る関係は信頼関係の基本要素であり、そこに人それぞれの価値観が現れます。
お金を侮ると、信頼は築けません。
この機会にご自身の価値観を振り返ってみてはいかがでしょうか。
さささ、、、、
今週は休暇をいただきセドナに行き、心を洗ってきます。
どうぞ良い1週間をお過ごしください!
PS:よろしければビデオもご覧ください!