伝わるためのツボは「自分が相手なら...?」
先週8月23日(火)24日(水)の2日間、
宣伝会議様主催の「インナーブランディングのための戦略ロードマップ策定講座」に
講師として登壇しました。
http://www.sendenkaigi.com/class/detail/inner_branding.php
前回のブログにも書いたように、今回初リリースの15時間のコンテンツです。
社内では模擬講座を開いてフィードバックをもらうなど、
時間をかけて練り上げました。
そ、フィードバックをもらっての改善、本当に重要です!
おかげさまで最終日には「実務で役立つと感じたか」のアンケートで
参加者全員から5点満点をいただけたほど、好評でした。
これまでにも良い点を取った経験はありますが、満点は初めてでした。
点数もさることながら、「自信になった」
「実践できる」という感想がとてもうれしかったです。
実は、登壇依頼を受けた当初、2日間でこの内容を行うと、
参加者は情報過多になりすぎて、着いてこられなくなり、
達成感が得られないどころか、不満が出るのではないか...
そんな懸念を抱きました。
なので、私としても、これは結構なチャレンジだったのです。
そうならないために、心掛けたのは;
・本質を極力シンプルに伝えること
・考え方、すること、やり方を整理して伝えること
・理解の度合いを確認しながら、ステップbyステップで進めること
・正論と現実論の両方を伝えること
・難しい専門用語を使わないこと
...などです。
ですが、それ以上にそれらの根底にあったこと、
一言でいうなら、「自分が参加者なら何を求めるか」でした。
何を、どんな順に知りたいか、
どこで、どんな疑問を持つか、
どう教えられるとピンとくるか、
どう教えられるとイヤか、
こんがらかりそうなところはどこか。
参加者の視点で徹底的に考えました。それはもう徹底的に、です。
あくまで「伝える」ではなく、
「伝わる」を目指す。
相手側の感覚でいえば、
「わかった」「やってみよう」となる状態を目指す。
どんなときも、そこにこだわり続けるのが、
私らしくもあり、グラスルーツらしくもあります。
だって、伝えても伝わらなかったら何も残りません。
それは、とっても悲しいですから。
この相手の気持ちを考えるというのは、
コミュニケーションの様々な局面でよく言われることです。
会話のように瞬発力を求められる場合と、
準備して臨める場合がありますが、後者であっても、
それに慣れていない人もいます。
そういう方たちは、大抵の場合、そのコツがわかっていません。
慣れていない人は、いきなり相手の気持ちを考えようとします。
そして、結局つかめないで終わります。
で、私が勧めたいのは、「自分が相手なら」どう感じ、
どう思うかを考えるということ。
「参加者がどう思うか」ではなく、
「自分が参加者ならどう思うか」。
これ、似てますが、まったく違うのです。
そうすると、見えてくることがたくさん出てきます。
それがコツです。
さて、今日の話は、何も自慢したくて書いているわけではありません。
真剣に伝えれば、伝わるということを知ってほしくて書いています。
それは、セミナーというコンテンツに限りません。
あなたが、なんらかの媒体を企画制作しているなら、
そのコンテンツも同様です。
しかも、それだけではありません。
仕事はコンテンツの集合体だとみなすこともできます。
社内会議も商談も、メールもサービスも
言ってみれば、すべてコンテンツです。
分かり合えるコンテンツにする、
そのために、あなたにできることがきっとあります。
そして、繰り返しになりますが、
真剣に伝えるということの本質は、
自分が相手ならと考えるということです。
その真摯で謙虚な気持ち、私たちもずっと大切にしたいと思います。