雑談は世界を救う
会社経営は30年以上も続けてこられたけれど、
これがフリーランスという形態であったなら続かなかっただろうな...
と、時々思うことがあります。
会社にして良かったと思う理由はいろいろありますが、
その1つは案外他愛もないところにあります。
それは「これ、どう思う?」とか、
「見て、これ、おもしろいよ」とか、
「いいこと、思いついちゃった」など、
ちょっとしたことについて周囲の人と話せること。
つまり「雑談」できる環境である、という点です。
会社を作る前の一時期、4カ月ほどフリーだったことがありますが、
それが苦痛で苦痛で。。。(笑
では、雑談できると、なぜいいのか?
改めて考えてみました。
よく「雑談は、人間関係の基本だから大切」
と言うのを耳にします。
確かにその通りではあるのですが、
私はもっと大きな意味があるように感じています。
人が創造性を発揮することに
雑談が大きく関係しているのではないか、と。
もっと大上段に言うと、イノベーションの出発点には
雑談があるのではないかとさえ思っています。
それには2つの意味があります。
第1は、直接的な効果。雑談という刺激の交換から
新しい視点、価値観、アイデアが生まれやすいということ。
第2は、間接的な効果。他愛もない雑談の積み重ねが安心の場を生み、
心がリラックスしているから新しいものが生まれてくるということ。
そして、意外に後者の意義が大きいのだとも思っています。
後者によって生まれてくる場は、人が自分らしくいられる場です。
自分らしくいられない状態で、新しいものなど生まれるわけがありません。
ですからグラスルーツは雑談を是とする価値観です。
たとえば、お互いが自分の家族の話をよくしますし、
極端に言えば、お子さんの性格や個性まで知っています。
別に詮索して聞き出しているのではありません。
お互いの距離感がこのくらいになると、
仕事でも伸び伸びと発言したり、
助け合う関係が生まれてきます。
最近の労働環境は、ぎりぎりの人数であるために、
時間的にも精神的にも余裕がないと言われます。
でも、一見するとムダに見えることの中に、
生産性を高めたり、創造性を高めるヒントが
満載なのではないでしょうか。
と、言っても、節操は大切です。
社長のオノさんから急に話しかけられると、
集中したいときに困る...なんて批評を言われます。
こんなところでも、伸び伸びと発言してくれます(笑
懲りずにまたやっちまいますが。
あなたは仕事中の雑談をどう思いますか?
今週も素敵な1週間でありますように!