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何かおかしい「働き方改革」。リーダーに必要な視点とは?

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とある媒体から、働き方改革と社内コミュニケーションをテーマに
寄稿の依頼をいただきました。
働き方改革と聞いて、「何かおかしい」「もう、うんざりだ」と
思う方も少なくないのではないでしょうか。


私は、働き方改革の専門家ではありません。
でも、人の幸福と生産性というものを、働き方から考えることは、
当社の経営課題でもあります。
そこで今日は、フレッシュな目線で、一緒に働き方を考えていきましょう。


私が「もう、うんざり...」だと思う人が多いような気がしたのは、
世の中を見渡すと、労働時間をいかに減らすかという話ばかりだからです。
言い換えれば、生産性を上げることで、
残業せずに同じ仕事量をこなせるようにしよう...というような文脈でばかり、
この話が語られているということです。
それでは企業目線の話であって、働く人にとっては夢も希望もありません。


そして、こうなっている直接的原因は経営者層にあると思います。
誰のために、何のために、働き方を変えるのか、
どういうコンセプトの改革が必要なのか、思想が見えないからです。
その上、マスコミが時間短縮という切り口でばかり特集を組むので、
「働き方改革=時間短縮による生産性の向上」という図式ができてしまいました。


でも、本当はまず最初に幸福の追求があってしかるべきですよね。
なぜなら、幸福になれない生産性の向上や残業ゼロには、誰も共感しませんから。
たとえば、二度手間が年中発生している環境で、それでも残業はゼロだったとして、
幸せかと言えば、幸せとは言えませんよね。
その人のモチベーションは下がり、能力も発揮できません。
つまり本質は残業をゼロにすることではない。


では、経営者の発想に今、何が必要なのでしょう?
それについて、私はエンジニアリグ的なアプローチではないかと考えています。
話が小難しくなりそうなので、エンジニアリング云々は脇に置いておき、
まずは先日感動した体験を紹介します。


先週の日曜日に自宅のMacが突然壊れてしまいました。
具体的な症状としては、キーボードの左一列(1、Q、A、Z)が
反応しなくなってしまったのです。


月曜日にアップルストアに行き、
火曜日にはヤマトのパソコン宅急便が取りに来て、
修理が完了し、手元に戻ってきたのは木曜日です。
しかも、本当は戻って来るのは翌月曜日と聞いていたので、
4日も早くなった計算です。
これは「誰かが根性出してがんばっているから」ではありませんよね。
アップルとヤマトのプロセス管理の賜物。
プロセスが時間単位できちんと設計されているからこそ、できたことです。
これが私が言いたかったエンジニアリング的なアプローチです。
私の経験から言っても、途中で関わるすべての人が迷わずに仕事を進められ、
なおかつ二度手間がなければ、仕事は大抵予定より早く終わります。
ヤマトは今なお、働き方改革を進めている感があり、
多少不便になったとしても、彼らの取り組みを私は応援したいな。


この例ように、まずは経営者やリーダーが
「がんばる」という昭和的アプローチとは違う方向に
変えていこうと意思を示すことが大切だと思うのです。


さて、、、
二度手間をなくし、サクサクと事を運ぶための三種の神器は何でしょう?
それは、要求仕様と、プロセス設計と、言葉の定義ではないかな...と
私は仮説を立てています。
今日はそれについて詳しいことは書きませんが、
これらは目新しい話ではなく、製造やシステム開発ではすでにあるコンセプトです。


当社の社内でも、まずはプロセス設計を今まで以上に重んじて
業務に当たろうという方針を出し、少しづつ仕事の進め方を変えようとしています。
具体的には、まず工程表の標準化から着手。
しかし、スタッフの目線に立つと、たかが工程表、されど工程表で、
仕事の仕方を変えるというのは、
誰でも少なからず「なぜ変えるのだろう?」「面倒だなぁ」と思って当然ですよね。
私が、社長ではなくスタッフだったとしても、そう思うと思います。
しかし、この一見すると面倒なことは、「大勢の楽を生み出す!」という信念で、
急がば回れの経営を大切にしたいということを理解してもらっています。
もちろん、スタッフの声も聞きながら、一歩一歩!


あなたは働き方がどうなるといいと思いますか?
最後に、アルアルと共感しつつ、
考えを整理するのに役立ちそうな本を1冊ご紹介します。
「職場の問題地図」(著:沢渡あまに、刊:技術評論社)
100%とは言いませんが、私の考えとかなり近い本でした。
ご参考になれば幸いです。


では、今週も素敵な1週間でありますように!

ブログを書いている人

小野真由美

グラスルーツの代表。組織をただの集団ではなく、チームにするための組織内コミュニケーションはどうあるべきだろう?…なんていうことを、いつもツラツラ考えています。ブランディングやコミュニケーション、チームやリーダシップ系の話題が7〜8割、その他の話題が2〜3割。そんなブログを目指します。ぜひおつきあいください。

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