損得は二の次~自分の存在価値をなくさないために
当社がたとえば30年後、どうなっていてほしいのか、
最近、考える機会が増えました。
と同時に、
で、改めて今日まで存続できた理由を考えてみると、
その一つに「損得は二の次」
いえ、ビジネスですから、損得はどこかで考えますが、
判断基準の上の方にそれがあったかというと、
判断基準の上にあるのは、あくまで経営としての、人としての、
「理想」とか「美意識」でした。
で、その理想の中心にあった一つの姿が、
オープンに自然体で意見を言い合い、
リスペクトし合う対等な関係の中で仕事をするというものでした。
社内はもちろんですが、お客様やパートナーともです。
そこに損得勘定はありません。それはポリシーでした。
社内で言うなら、ミーティングの場はもちろんですが、
新入社員でも社長の私に意見を言えるように。
もちろん、
素直に聞けず、それが原因で軋轢が生まれたこともありました。
で、どうするかといえば、謝るわけです。
なぜなら自分の非を認めず謝らない社長はカッコ悪いから。
それが、私の「美意識」でした。
で、「意見を言いやすくする」「
という考え方は、
ところが、、、、
最近の社会の風潮としては、
これについては、阿部が9/9付のメルマガ
「その場、『言う場』?『言わない場』?」
いかにもありそうなことだと感じ、
いったい日本はいつからそうなったのか、
「言わない」「発言しない」の根底に、
想像してみました。
で、そうなってきたその原因について、
【意見を言わない理由1】根底にある価値観に「損得」
発言して、人から「会議を引っ掻き回した」と文句を言われる、
発言して、人からその発言は「的を射てない」「おかしい」
発言して、人から「お前の発言で会議が長引いた」
発言して、想定外の面倒な役目が回って来てしまった。。。
多分、そんな原体験があると、
そう思うようになるのかもしれません。
いえ、そんな体験がある人自体は少ないのだけれど、
他人のそういうシーンを目の当たりに見ると、
ああいう立場にはなりたくないと思うのでしょうか。
【意見を言わない理由2】根底にある行動基準に「空気読む」
今の日本の、空気を読めという空気、
仮に周りの誰かから「空気読めよ」と言われたら、
自分が言われていなくても、
同じ目に遭いたくないと思うことでしょう。
直接「空気を読め」と言われていなくても、
「意見を言うな」「否定をするな」
オーラだけでも行動が変わってしまうかもしれません。
この場合、オーラを出す人と、オーラで忖度する人、
いったいどちらがどう変わると、組織は良くなるのでしょうか?
【意見を言わない理由3】考える習慣がなく、
最近聞いた学校教育の話では、
「考える」プロセスなどまったく重んじられていないようです。
考える習慣がないことを学校教育のせいにしていいかどうかはわか
実際社会人の中にも「考える」ことに慣れていない人、
考えることを途中でやめてしまう人はとても多いと思います。
学校でも社会でも考えることを要求されない、あるいは
考えることに意味が生まれない環境で暮らしてしまうと、
もしかしたら、私が思いもつかない第4、
でも、この3つに限って言うと、私は原因は一つではなく、
どれも相互に少なからず関係しているのではないか、と思います。
とはいえ、その中でも一番の根っこにあるのは、「損得」
損得から発言しなくなる。空気を読むのも、
損得から発言しないことを是としたら、
でも、
なぜなら、それをやり続けると自分の価値、
というのも、多くの人は発言しないわけですから、
同じようにしていたら存在価値を発揮できないわけです。
価値が発揮できないと、精神的にはやりがいが得られない、
経済的には稼げないなどの影響を受けます。
それだけでも十分に損害を受けるわけですが、
最近では、ロボットに仕事を奪われる可能性さえ出て来ました。
自分を守って損しないように行動してきたつもりが、
結局は経済的にもやりがい的にも損を生み出す。
だから、損しないために発言しないはナンセンスだと思います。
さて、、どんな会社にも文化があり、
でも、あなたの意見が風穴を開けるかもしれません。
意見を言える世界とは、正解が1つという世界とは違います。
意見を言える会社、意見を言う個人。それ自体に意味がある。
そういう存在が増えると、日本は変わっていけると思うのですが。
意見を言うことについて、あなたはどう感じ、
どうぞ素敵な1週間を!
PS)あ、そうそう、
「DENIM AGE(デニムエイジ)~自由であるということ」というテーマで
個展を開きます。ご興味があり、お時間が許せばお運びください。
期間:10/11木~10/17水(11時~19時。
場所:ギャラリー「Concept 21」(表参道徒歩5分)
〒107-0061 東京都港区北青山3-15-16
Tel.&Fax.03-3406-0466(画廊)