困る、悩むは「良いこと」
誰だって「悩みなんてない方がいい」、「安泰に暮らせる方がいい」、
そう思うのが普通なのではないでしょうか。私もそうです。
あ、今日のメルマガは新しいサービスとセミナーのご案内でもあるのですが、
ずっと考えてきたこととつながっているので、
回りくどいかもしれませんが、ちょっとお付き合いください。
「悩み」。
それは、精神的な苦痛や不安、負担を感じることを指すわけですから、
ない方がいいと思うのは、当然です。
悩みを解決する場合、大抵は現実を直視したり、
現状を踏まえて何かを変えなくてはならなかったりします。
なので、人間がいやだと感じるのは、悩み自体もあるでしょうけれど、
むしろ、それを直視して、何かを変えることの方なのかもしれません。
でも、人生、何事も意味づけによって、見え方が変わります。
悩みに良い面がないかというと、実はそうでもありません。
少なくても自分の人生を振り返ってみると、そう思います。
特にバブル崩壊やリーマンショックなど、激震と言えるような変化が起きると、
経営者としては安穏としてはいられませんでしたが、
今では「過去のあの出来事があって良かった、
当時は本当にキツかったけど...」と思えるようになっています。
どんなことが良かったかというと、
悩みの大きさとInput量は正比例の関係にあり、
悩む都度、答えを探してメチャメチャInputしたこと。
その結果、知識が増えて、それをサービスづくりにも生かすことができました。
こんなこともありました。
40代の初めの頃、社員から「うちの会社のミッションがわからない。
存在理由は何ですか?」と聞かれました。
自分は真面目に答えているつもりでも、どうやら答えになっていないらしい。
その時もたくさん本を読んだ記憶があります。
もし悩みがなかったら、多分、勉強しなかっただろうと思います。
まあ、いずれも苦し紛れですけど(笑、ストレッチだと思えば希望も湧いてきます。
だから、悩みには良い面があると思うわけです。
そんなふうに自社の悩みと向き合うことを繰り返すうちに、
うちの会社は、モヤモヤ嫌いの人が多く集まっていることにも気づきました。
モヤモヤをスルーせずに、大切に扱い、モヤモヤを解決することで、
晴れ晴れした状態にすることに意義を見出す人が多い。
人が分かり合うには、共有すべき考え方を整理し、クリアにする必要がありますが、
自分たちがモヤモヤと向き合ううちに、社会のモヤモヤ解決のお手伝をしたい、
コンセプトオーガナイザーという存在でありたい、と考えるようになりました。
今回のサービスが生まれたのも、そんな思いからです。
さて、、、、
新しいサービス名は、「トレジャーハント・プロジェクト」。宝探しです!
どんなものかというと、バリュー経営を支援するためのサービスです。
一般に、バリューという言葉は、「価値観」という意味で使われる場合と、
「提供価値」という意味で使われる場合がありますが、
ここでは「価値観」の意味で使っています。
価値観が曖昧ということは、行動基準が曖昧な状態のため、
行動がバラけて、組織はまとまりにくくなります。
つまり、自社の価値観を言語化して、社内で共有することによって、
組織の気持ちをひとつにするためのサービスです。
では、なぜ「価値観」が「宝物」(トレジャー)なのでしょうか?
どんな企業にも、大切にしたい価値観、《絶対譲れない価値観》があります。
たとえば、リスクとチャレンジへの価値観。
「石橋を叩いて渡れ」という企業は、リスク感覚が甘いと非難されることでしょう。
反対に、「やらないのは失敗と同じ」という企業では行動しないことがNGのはず。
しかも、リスクとチャレンジに対し特別なこだわりがなく、
ほかのことを重んじる企業もあります。
どれが正しいわけでもありません。ただ、価値観は企業文化の根幹にあり、
行動の源泉になっていることだけは間違いありません。
それは、個人も同じです。人は自分の価値観に従って行動します。
だから、組織と個人の価値観がどうしようもなく異なっていると、
幸せな結果にはなりません。
組織の価値観が明確になり、共感できていると、パワフルな状態になりますが、
往々にして価値観は暗黙知です。
言語化している企業もありますが、解釈自体は暗黙知の場合が少なくありません。
つまり、その企業の《絶対譲れない価値観》は、宝物として社内に眠っている、
それを明らかにして言語化しよう! そんな意図からこのサービス名になりました。
組織がまとまらなくて悩んでいる企業経営者の方へ、
このメッセージが届きますように。
こちらのURLで「バリューセミナー」のご案内をしています。
http://www.grassroots.co.jp/LP/internal-power/
少人数で開催しますので、ご興味がありましたら、お早めに。
では、今週も素敵な1週間をお過ごしください。