人は言葉の「 _ _ _ _ 」で動いてしまう?
前回のNHK大河ドラマ「青天を衝け」を見ていたら、
「銀行」という言葉の語源を教えてくれる一幕がありました。
今でこそ、誰もが知っている「銀行」という言葉ですが、
明治時代に作られた言葉なんですね。
発端は、「National Bank」をどう呼ぶかでした。
物の名前の付け方は、その対象物をどう捉えるかで変わります。
両替をする所だから「両替商」、
為替を取り扱う所だから「為替会社」、
金子(きんす)のことを行う所だから「金行」などの案を経て、
最終的には「銀行」と名付けられたようです。
少なくても、最初の2案より、
「銀行」の方が新しさと広がりが感じられます。
それどころか、もし「両替商」という名前だったら、
お金を貸したり、
物事の概念にどのような名前をつけるかも重要ですが、
物事をどのようなものと捉え、
こんなエピソードを目にしました。
ハーバードビジネススクールのジェフリー・
「カップヌードル」がアメリカで最初にデビューした当時、
アメリカ人は麺を食べる習慣がないことから、
麺の長さも短くし、「具の多いスープ」
もし、「麺」と打ち出していたら、
また、コピーライターの阿部広太郎氏によると、
「明太子」が「タラの卵」としてアメリカに紹介された頃、
最初は気持ち悪がられ、さっぱり売れなかったそうですが、
「博多スパイシーキャビア」
恐るべし、言葉のチカラ!
人は、言葉のイメージに左右されてしまう生き物なのですね。
あ、タイトルの答え、「 _ _ _ _ 」に入るのは「イメージ」です。
さて、ここからが本題です。
私たちの仕事自体を表す言葉にも目を向けてみました。
いろいろな表現があります。
広報部門に属していらっしゃる方ならご存知の通り、
「広報」という概念は、戦後、GHQから入ってきたもので、
英語の「Public Relations(PR)」に充てられた日本語です。
読んで字の如く、
日本で「広報」という文字を充てたのは、関係を良くするには、
知ってもらい理解してもらうことが先決、
周知だけでなく、双方向の活動と捉えている自治体などでは、
「広報・広聴」という言葉を使っているところもありますね。
「広報」という言葉を生み出した日本と異なり、
中国では英語の意味に近い「公衆関係」「公共関係」
直訳すぎるといえば、直訳すぎな感じもしますが、
「広報部」と言うのと、「公衆関係部」と言うのとでは、
その部で働く人の仕事の捉え方が変わる気がします。
では、
どう呼ばれているかというと...?
「社内広報」と呼ばれたり、
「エンプロイー・リレーションズ」と呼ばれたり、
「インターナル・コミュニケーションズ」
でも、カタカナ英語はどちらにしても、長い!ですよね。
それに、「コミュニケーション」も辞書的には、
伝達、連絡、通信、意思疎通という意味ですが、
「コミュニケーション」をどう捉えるかによって、
だからこそ、言葉のイメージに縛られて、
そんなことを考える今日この頃です。
言葉によって伝わる内容やそのイメージが変わるのは、
業務の名称だけではありません。
だからこそ、使う言葉には注意を払わないと、
しかし、誤解よりも悲しいのは、誰も興味を示してくれないこと。
一生懸命苦労して、社内報やWEB社内報を作っているのに、
タイトルが原因で「読んでもらえない」としたら...?
さて、来週10月27日(水)の午前中、
「読まれるWEB社内報」
まだ、若干お席が残っています。
詳細をご覧いただき、ご都合がつきましたら、
https://www.grassroots.co.jp/
さて、政治家の皆さんは「分配、分配」と言っています。
同じ言葉なのに、きっと意味は違うことでしょう(笑
言葉のイメージというのは、本当にクセものですね。
今日も素敵な1日でありますように!