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コンフリクトはあなたの活力!?

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仕事において、できることなら「コンフリクト」は避けたい。
大勢の人がそう思っているのではないでしょうか。
やっぱり直訳すると、論争、衝突、争いですから、
悪いイメージを持つ人が多いような気がします。でも、
コンフリクト(conflict ) =活性剤(activator)
と、解釈することもできますよね。

実際、「コンフリクト・マネジメント」といって、
「コンフリクト」を抑え込むのではなく、組織の活性化や成長の機会と捉え、
積極的に受け入れて問題解決を図ろうとする考え方もあります。


会議のファシリテーションを委託される私たちも、
「コンフリクト」を恐れない姿勢、
つまり対立を回避しようとしたり、強権的に結論を出そうとしたりしない姿勢が求められます。
本音で話し合えてこそ、納得度の高い結論が出せると思うからです。


面白い調査結果があります。日本能率協会マネジメントセンターによる
「コンフリクト・マネジメント調査/コンフリクトと多様性」(2016年5月)というレポートの内容です。

まず事前の予備知識として、「コンフリクト」には二種類あることをお伝えしておきます。
一つは仕事内容に関する意見やアイデアの衝突を意味する「タスク・コンフリクト」。
もう一つは人間関係がこじれて生じる衝突「リレーションシップ・コンフリクト」です。

調査によると、タスク・コンフリクトを多く経験している人ほど会社や上司・同僚への職務満足度が高く、
仕事への活力や熱意、没頭の状態を示すエンゲージメントも高いのだそうです。意外ですよね!
反対に、衝突を嫌がって意見を表明しない人、できない人は、会社にも上司・同僚へも不満を感じるようになるといいます。

では、リレーションシップ・コンフリクトについてはどうなのでしょうか?
タスク・コンフリクトの経験とは反対に、多く経験している人ほど満足度が低いそうです。


また皆さんも心当たりがあるかもしれませんが、
コンフリクトが生じている時に、どのように解消するかは企業のカルチャーによって違います。
対立している者同士が、意見の違いを乗り越えて協調できれば良いですが、喧嘩両成敗的に妥協や回避をしたり、
どちらかが強権的でどちらかが服従的になると、状況は収まったかに見えますが、組織の活力は消えてしまいます。

調査では、「協調的文化」「強制的文化」「回避的文化」の3つのカルチャーがコンフリクトや職務満足度、
エンゲージメントにどのような影響を与えているか調べています。
ここでいう文化とは、暗黙知となっている価値観や規範のようなことですね。
それぞれの文化の特徴を整理すると;

(1)協調的文化:コンフリクトに関わる全員の意見や利害を考慮しながらコンフリクトを解消すべきとする文化
(2)強制的文化:個々の社員が自分の意見や利害を押し通すことで、コンフリクトを解消すべきとする文化
(3)回避的文化:できる限りコンフリクトが表面化することを避け、波風を立てずに解消すべきとする文化

(2)番はマウンティングし合うのでしょうか。弱肉強食的なイメージがありますね。
(3)番は「まぁまぁまぁ~」と誰かが間を取り持ったり、もしかしたらそのような事態になる前に、
お互いに意見を飲み込み合うというシーンが浮かんできます。

で、結果はというと、協調的文化の企業で働く社員ほど、職務満足度(会社や上司・同僚への満足度)が高く、
エンゲージメントも高いことがわかりました。
強制的文化は、上司・同僚に対する満足度を下げる一方で、会社に対する満足度はやや改善する傾向にあるそうです。
そりゃあ、社内は常にギスギスしているでしょうから、そうなることは容易に想像できます。

また、回避的文化は上司・同僚への満足度を悪化させる傾向があるそうで、
一見すると対立の少ない働きやすい職場のように見えますが、実態は何も解決されていないわけですから、不満が残るのは当然です。

では、協調的に解決できるようにするにはどうしたらいいのでしょうか?
絶対的な解決策ではありませんが、いくつかヒントはあります。
自分の備忘録のためにも書いておきますね。

1. コンフリクトは有益だというポジティブな共通認識をつくる
2. 一致点と相違点を整理する
3. 共通の目的を見出し、一致点を探す
4. 感情を語っても良いが、感情的にはならない
5. オープンかつフラットに意見を言える場をつくる

まあ、言うは易く、行うは難しですが。。。
1番をお互いに認識して出発するのが、何より大切な気がします。

来週月曜日は体育の日でお休みです。
水木金を元気に過ごしましょう!

ブログを書いている人

小野真由美

グラスルーツの代表。組織をただの集団ではなく、チームにするための組織内コミュニケーションはどうあるべきだろう?…なんていうことを、いつもツラツラ考えています。ブランディングやコミュニケーション、チームやリーダシップ系の話題が7〜8割、その他の話題が2〜3割。そんなブログを目指します。ぜひおつきあいください。

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